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ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─
中国・新疆ウイグル自治区──そこでは今、何が起きているのか。
タクラマカン砂漠、さまよえる湖ロプノール、天山山脈……。ロバ車が行き交うポプラ並木、羊の串焼きの匂い──
かつて旅人たちを魅了したウイグルの美しい風景、陽気な人々が今、その地から消されようとしている。
1000万人以上の市民が、街のいたるところに設置された監視カメラで常に見張られている。突然やってきた警官に連行され収監。さまざまな拷問を受け、二度と帰らない罪なき人々。強制労働、不妊手術、臓器を取られる子どもたち……
同時代に起きていることとは信じがたい、中国による非道な行ないを黙殺していいのか?
ウイグルの人たちの証言を漫画でTwitter上に発表し、その作品が各国で翻訳・拡散されている清水ともみ氏の漫画、産経新聞北京支局時代から現地取材を続けるジャーナリスト・福島香織氏のレポートで、ウイグルの人たちが置かれている現状を伝える。
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ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─
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ウイグル人という罪 中国による民族浄化の真実
2023/01/04 22:44
対岸の火事として眺めていては、やがて火の粉が飛んでくる。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国(中華人民共和国)の海洋進出、台湾有事が国際問題となって久しい。中国企業、イコール、中国共産党の戦略に添ってのチャイナ・マネー流入がおびただしい日本において、政官財ともに中国を刺激してはいけないという風潮が強い。そのため、目前の利益に惑わされ、国家百年の計が立たないのが現状だ。その国家百年の計を見落とせば、どうなるか。それを本書が警告している。
全13節、200ページ近い一書だが、伝える内容は実に身の毛もよだつ恐ろしい話ばかり。福島香織氏の取材内容をもとに、清水ともみ氏の漫画が実情を淡々と描いている。この淡々と描くところに、言葉や映像では伝えきれない深い悲しみが潜んでいる。
新彊ウイグル自治区こと東トルキスタンの人権弾圧については、ユニクロ製品の不買運動が日本にも波及した。中国共産党幹部によるウイグル人への奴隷労働の実態が日本社会に浸透したからだ。「安い」ということだけで、使い捨て商品のように身にまとっていた衣料が、実は中国共産党幹部の蓄財に協力していた事実。その陰で、膨大な員数のウイグル人が「教育」という名の下で酷使され、強制的に労働へと駆り出されていたのだ。まるで、ナチス・ドイツのユダヤ人収容所と同じ。さすれば、習近平は現代のアドルフ・ヒトラーか。
本書を読み進んでわかるのは、ウイグル人たちが自身の親兄弟、家族を人質という犠牲にしてまでも、ウイグル人のためにとして日本人に支援を求めていることだ。アメリカを始め、欧米諸国が中国共産党のウイグル人弾圧を糾弾しても、日本の政財界は動かない。中国共産党に牛耳られているからだ。しからば、無駄でも、市井の日本人に中国共産党によるウイグル人の人権弾圧を知ってもらいたい。声を上げて欲しいと願ったのが本書である。広く、一般に普及する目論見からも、漫画を使ったのだ。
そして、何より、東トルキスタンが中国共産党に侵略され、資源も何もかも奪われている現実が日本に周知されることを、二人の著者は叫んでいる。この危機は、フィクションの世界で起きているのではない。このことを、一人でも多くの日本人が声に出すことで、マスコミが中国共産党を批判することを願っている。
まず、日本人が、この現実を知り、声を大にすることが必須。これが日本の市民の責務である。なぜならば、今、東トルキスタンが置かれている立場は、やがて、日本にも降りかかる可能性が大きいのだから。失ってからでは、遅い。ウイグル人は、必死に、そう日本人に呼び掛けているのだ。
2022/02/20 06:56
知らなった中国による民族浄化
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
新疆ウィグル自治区の問題はニュースでは聞くがよくわからなかった。
1999年に新疆ウィグル自治区を訪ねた時は、中国語は通じなかった。
人々はウィグル風の服装
「東トルキスタン」というほうがあうような風景だった。
20年後に訪れると中国化の波が押し寄せていた。
漫画でみると大変にわかりやすい
無関心でいてはいけないと切実に思った。