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渚にて 人類最後の日
著者 ネヴィル・シュート(著) , 佐藤龍雄(訳)
第三次世界大戦が勃発し、世界各地で4700個以上の核爆弾が炸裂した。戦争は短期間に終結したが、北半球は濃密な放射能に覆われ、汚染された諸国は次々と死滅していった。かろうじて生き残った合衆国の原潜〈スコーピオン〉は汚染帯を避けてメルボルンに退避してくる。オーストラリアはまだ無事だった。だが放射性物質は徐々に南下し、人類最後の日は刻々と近づいていた。そんななか、一縷の希望がもたらされた。合衆国のシアトルから途切れ途切れのモールス信号が届くのだ。生存者がいるのだろうか? 最後の望みを託され、〈スコーピオン〉は出航する・・・・・・。読者に感動をもって迫る永遠の名作。/解説=鏡明
渚にて 人類最後の日
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2024/07/03 10:42
これも一つの終末の迎え方?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:s-cachi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日全面核戦争が勃発して北半球は完全に壊滅。人類が僅かに生き残ったのはオーストラリアのみ。しかし、いずれは北半球を覆った放射能が南下して来て、人類は須らく滅亡の日を迎えることとなる。
そんな状況でも人々は自暴自棄に陥ることなく、残された日々を粛々と過ごしていきます。
初めてこの本を読んだ時には「そんな綺麗ごとが通じるものか。誰だって自分が生き残るために必死に足掻くに決まってる」と思ったものです。
しかし、考えてみると、例えば船が沈もうとしているのに救命ボートの定員が足りない、というような状況なら自分の席を確保するために殺し合いが始まっても不思議はありません。少なくとも私なら絶対にそうします。
しかし、どう足掻こうとも生き残れる可能性は皆無で、自分以外の全員も等しく死を迎えるという状況でなら、無意味に足掻いたりはせず、粛々と最後の日を待ち受けるという心境になるものかも知れません。
そういう終わり方が出来るのなら、人類の最後の矜持を守ることが出来るのかも。
渚にて 人類最後の日
2021/04/30 18:44
傑作
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:TAROLEB - この投稿者のレビュー一覧を見る
静かな小説です。怒りとか、絶望とか、そう言う激しさではなく、静かに反核を叫ぶ、いや叫ぶではないし、もはや反核でもないのかも、ともかく人間の尊厳を全面に感じられる傑作でした。途中の設定が古い場面や話が矛盾している場面もありますが、それが気にならない。豪州を舞台にしているのも面白いと思いました。復活の日のラストシーンと被りました。
2017/01/14 16:20
がっかり
6人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ojiro21 - この投稿者のレビュー一覧を見る
評判が良いので、期待して読んだが、被爆体験を持たない民族の想像力の貧弱さにがっかり。