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お登勢
著者 船山 馨
淡路島の貧農の娘・お登勢は、徳島藩の家臣・加納家に奉公に出た。そこで陪臣・本田貢に惹かれるが、加納家嫡男に恋慕される。分藩運動に起因する稲田騒動や北海道・静内への移住を背景に、幕末から明治にかけての波乱の時代、愛を貫き、修羅場をくぐり、大地に生きる“永遠の女性像”を描いた、長編歴史ロマンの傑作。沢口靖子主演で、NHK連続ドラマ化された感動作。
お登勢
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お登勢
2002/05/31 15:01
大地に根付く力強い女性。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末維新を背景に、貧農出身の一女性が動乱に巻き込まれ、恋愛をし、北海道に渡って苦心する物語である。心身ともに傷付きながらも懸命に生きる主人公・お登勢が、健気にも哀れである。 私は現在札幌市に住んでいる。私は江戸時代に興味があるのだが、北海道には興味深い歴史が無いということで、常々不満に思っていた。しかしそれがいかに浅はかな考えであったか、最近、北海道を舞台にした歴史・時代小説を読むようになって痛感した。北海道の歴史が浅薄だなどというのは、命がけで北海道を開拓してくれた人々に対していかに失礼であったか。自分が今、北海道に生きていられるのも、彼らのお陰なのだ。作者の船山馨氏も、札幌市出身である。続編も読みたいので、出来ることなら是非復刊して欲しいと思う。