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2件
会いに行って 静流藤娘紀行
著者 笙野 頼子
師匠は私を作家にしてくれた
二度目に会った時はお骨になっていた
苦節の十年、彼はずっと後ろに「いて」くれた
私淑する宇宙的私小説作家・藤枝静男。その深淵を新エピソードとともに読み解く。
他の誰にも書けない、敬慕の情に満ちた「師匠説」。
師匠!師匠!
戦争、拷問、結核を超え
キリストもマルクスも彼は信じない
仏像を床の間に置き天皇を叱る
一日に四百人の眼球を診察し
茶碗が空を飛ぶ私小説を書いた
会いに行って 静流藤娘紀行
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会いに行って 静流藤娘紀行
2020/12/30 20:04
私小説・師匠説・死生説
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:***** - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな著者の新作なので早速読みました。藤枝静男さんは「名前は知ってるけど…」ぐらいだったので、途中で原典に当たらねば話が見えん、と「田紳有楽・空気頭」を購入。大変楽しく読みました。自分が文学史に弱いことが残念ではありましたが、自分と、世界と向き合うために何にでもなって、潜り染み込み飛び回り、生きている間はペイーッと高鳴っていたいと思いました。ほとんど言葉を交わさなくても、生きる歴史時間が違っても、「師」と仰げる人に出会える幸せも感じました。「師」じゃなくて「友」と出会うのも幸せだ。
会いに行って 静流藤娘紀行
2021/05/06 20:46
ばかやろう!!!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
リアル本屋でリアル本購入読了。
236ページ 藤枝静男のハガキ
「 拝復。世界中の政治家は一人のこらず軍縮を願い、原爆を恐れ、世界の平和を祈念してその実現のために邁進している。日本の政治家も国民の幸福のために、日本の自主独立、生産性の向上、物価の安定に向かって日夜心をくだいている。
従って私はすべてに満足している。 合掌 馬鹿野郎。」(昭和四十年四月三日)
見つけてしまう/呼びよせてしまう/言よせてしまう?笙野頼子もすごいなぁ!師匠から弟子へ(あらかじめ)与えていた、としか思えない!
天才から天才へ。