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2件
昭和100年
著者 古市 憲寿
万博・五輪・宇宙開発・原子力……、「昭和」という亡霊はいつまで僕らを呪縛し続けるのか?
セビリア、ミラノなど世界の万博跡地から見えてきた2025年大阪万博問題とは?
1964年東京五輪がなければ、高度成長はしていなかったのか?
種子島・宇宙基地、米・核実験博物館、独・原発跡地遊園地から見えてきた「近代」とは?
古市憲寿が「昭和の夢」の跡を歩きながら考えたこと――。
【本文より】
昔からタイムリープや転生をテーマにした作品を観るたびに思っていたことがある。もしも成功する人生の選択肢が提示されたとして、僕たちは本当に、元々の人生を潔くあきらめられるだろうか、と。
たとえば、本当だったら僕と一緒に笑っていたはずの友人が、他人として目の前を通り過ぎていく。この「成功」するための人生では彼らと知り合う必要はない。その運命に人は耐えられるのだろうか。思わず彼らに声をかけたくはならないのだろうか。
この、ろくでもない「昭和100年」を迎える日本だからこそ、出会えた人もいれば、生まれた小説や映画、音楽がある。素晴らしい「昭和100年」では、同じ人間でも思想や信条は違ったものになっていただろう。当然ながら、本書『昭和100年』も出版されていなかった。
僕たちは、この「昭和100年」を迎える世界だからこそ、僕たちとして存在している。
昭和100年
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2025/04/17 06:35
万博
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
万博、宇宙開発、安楽死、オリンピックなどなど。すべて日本が昭和の時代に世界で起こったり、問題となったことです。注がついていて、その書き方がおもしろかったのですが、独自見解で。昭和で併記されていた登場人物も、分かりやすかったです
2025/02/24 08:34
情報化社会に対応できずに、産業社会に意識が留まっている
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本は、情報化社会に対応できずに、産業社会に意識が留まっているということを言っているのかなぁと感じました。独特の語りのような文章とページ下段の注が、変わらず、楽しめました。3章と4章の間の長めのコラムは、2045年時の想定文章なのですが、実在の人物の未来の架空の著書なんかを買ってに創作していて、笑えました。