この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2016/01/28 18:21
だいすき
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さきん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一穂先生のデビュー作。
繊細なガラス細工みたいな表現力はさすがです。先生の書く人たちって、一途で不安がりでとても不器用に恋してるんですよね。言い換えれば、とても重い。けれど、そんな自分の気持ちが相手に受け止めてもらえていることを知っていて、もちろん自分も相手の重い気持ちを受け止めている。お互い決してぶれずに真正面から向き合ってる。読んでいるとなんだか二人が愛しくて切なくて、泣きたいような気持ちになります。
雪よ林檎の香のごとく
2009/06/11 15:36
言葉も雰囲気も綺麗です
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えどがり - この投稿者のレビュー一覧を見る
胸がきゅ~っとなるお話でした。
全体的にしっとりとした印象のお話で、けれど会話はテンポが良くて、グイグイ引っ張られます。
桂に対して冒頭の「何を考えているかわからない教師」の印象を持ったまま授業の場面へ移るのですが、初めて桂という教師の魅力を感じるエピソードが登場する絶妙なタイミングでとても綺麗な挿絵が描かれていて、さらに桂の魅力をインプットされました。
このあと読み手も、志緒と一緒に桂の魅力に引き込まれていくのです。
志緒の幼馴染の女の子りかもとても魅力的で、志緒とりかが抱き合って泣くシーンは二人の性別を超えた絆が見えて感動的です。
りかに対する志緒が凛々しくてぶっきらぼうな普通の男の子なのも、桂と居るときとのギャップがあってドキドキします。
紆余曲折あって展開もめまぐるしいはずなのですが、なんだかゆっくりと時間が流れているようで、優しい作品です。
林檎甘いか酸っぱいか 雪よ林檎の香のごとく 赤
2016/04/22 16:12
好きすぎてつらい…
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編を読んで、これを読んで、緑色の方も読んで、終わってしまったのがあまりにさみしくてもういちど二人に会いたくて、すぐにまた本編から読み返しました。
一穂さんの作品のなかでいちばん好きです。本編だけじゃなく、この2冊も含めて、ひとつの作品、ひとつの世界だと思います。
年の差で、禁断の恋で、でもそんな悲壮感とかはなくて、しおちゃんはなんか突き抜けてて先生は甘すぎなくて、そういう何もかもが「これしかない」というバランスで成り立っていて、ほんとうに素晴らしいです。
もう出ないのかな…もっと二人を見ていたかったですね。