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白奈さん、おいしくいただいちゃいます
城之内白奈 ──スーパーモデル並みの外見と天才バカな内面。そのトンデモキャラで恐れられる彼女は、なんでも料理で解決してみせるという。 その白奈に見込まれて 「料理事件部」 なるものに入部させられた本間玄人。 悩みを持ち込むのは、おいしい(惜しい?)子たちばかり。玄人は料理を作り、彼女たちの悩みを解決するはめになり!?
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2015/09/17 15:07
料理と心理のケミストリー
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
風乃森学園料理事件部は、美味しい料理を作ってそれを食べさせることで事件を解決する珍妙な部活だ。部長を務める城之内白奈は、食通にして文豪の城之内正太郎の曾孫で町の有名人。部員の本間玄人は、ハードボイルド料理人とも称される、凄腕の料理人だ。
そんな料理事件部に持ち込まれたのは、陸上部の期待の星である空野美咲のスランプを解決して欲しいという依頼。彼女に事情を聞くと、町の占い師に魔法をかけられた結果、段々と走る力が落ちてきたらしい。名試食人の葉月未百合と菜食者の血倉知里を連れて占い師に会いに行った本間玄人は、師匠の霧ヶ窪純から教わった料理心理学を駆使し、学園の占い部の各務魔戯香と雪花菜ユキが何らかの形で関わっていると目星をつける。
次なる事件は、自称時間跳躍者の黄瀬真菰が幼い頃に食べたカレーの正体を探ること。ほとんど手がかりのない中、相手が嘘つきだという疑惑を抱えつつ、真相をたぐり寄せていく。
やっぱり今回も玄人ハーレム展開となるわけだが、城之内白奈にもきちんと料理人としての活躍の場が与えられているところが前巻とは異なる。もっとも、特に前半の事件は、料理とはあんまり関係ないんじゃないかなあという疑念はぬぐえないのだが。
しかし、おおよそこのシリーズの目指す姿が固まってきた気はする。
2012/01/24 13:44
料理は全てを解決する…はず
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
食通にして文豪の城之内正太郎が住んだ町、九森にある風乃森学園には、料理事件部というアンタッチャブルな部活がある。なにがアンタッチャブルかと言えば、部長の城之内白奈は、美人で天才料理人なのに、奇矯な行動をすることで有名なのだ。そして彼らは、料理を使ってどんな事件でも解決する。
その部活の部員である本間玄人も、料理人として一流の腕を持つ。「料理人って何でも知っているのね」「何でもじゃないよ、料理のことだけ」そんな彼の側にいるのは、味見をさせれば日本一の幼なじみ・葉月未百合。玄人が頼もしいのは嬉しいことなのだが、事件を解決すれば関係者に惚れられてしまうのが心配で仕方がない。
今回も「吸血鬼事件」では血倉知里と、「宇宙人事件」では赤座伊衣子と知り合いになり、未百合の勘違いスパイラルは絶好調となります。
前作「はい、こちら探偵部です」に続いて学園探偵ものから離れるつもりはないみたい。ただ、ヒロインにお色気要素を絡めたりはしている。しかし、事件のレベルや物語の構成の仕方にはさほどの違いは見られない。
タイトルから見ても料理がメインにあっての探偵ものであるべきだと思うのだが、料理への言及レベルが浅く感じられ、なぜ料理なのか?がイマイチ見えて来ない様に感じた。それに、序盤からヒロインを登場させ過ぎ、中心となるべき白奈が後半ではほとんど登場しないという、本末転倒な構成になってしまった気がする。
確かに血倉知里は使いたいキャラだし、それに絡めて葉月未百合にボケさせたいのも分かるのだが、それならば白奈はいらない。やはり白奈のポジションをしっかりと固めてから、彼女に絡める形で二人を加えた方が、曖昧模糊な印象は薄くなるかもしれない。
結局、探偵ものも、料理ものも、ラブコメものも、残念系も、どれも中途半端に終わってしまったのではないだろうか?