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リセット・ワールド
あの大崩壊から5年。世界は一変した。大人は死に絶え子供だけの世界。立川辺りが西東京協和国を名乗っていたり…。そんな東京を目指して歩く人がいた。見た目は平凡だが時折鋭い目配りをする少年、園山慎吾。彼が見た西東京協和国はカルチャーショックに値するものだった。大統領を名乗る男がいて入国には許可がいる―国家ごっこ。だが活気に満ち、そこには確かに人の営みがあった。慎吾はこの街で矢上と名乗る美しい少女と出会う。慎吾の印象に反し、彼女はこの国はまやかしだという。そして明らかになる真実。その暗部を知った慎吾たちは国から脱出しようとするのだが。
リセット・ワールド 僕たちだけの戦争
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2008/12/13 14:30
熊谷攻防戦、終結。そして物語も…
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
熊谷―前橋コミュニティ連合v.s.西東京共和国の第二戦を前に、慎吾は翔子の操縦するグライダーで松本を目指す。ファウンデーションに援護を依頼するために。しかし、エンジントラブルにより目的地まで辿り着けず、上田に不時着する。
一方、西東京共和国の多目は、徴兵した義勇軍の訓練を続けると共に、熊谷―前橋の補給線を断つべく、着々と準備を進めていた。そして、東信濃との間に鉄道が整備され、慎吾が熊谷に帰還するころ、ついに両軍は雌雄を決することとなる。
米軍装備を手に、物量を背景として熊谷に侵攻する共和国部隊と、今日の次に来る明日を守るために防衛に臨む熊谷部隊。はたして関東を制するのはどちらの正義か。
決戦は終結するのですが、それで終わりになるわけもなく、その意味で最後は若干尻切れトンボのようになってしまった印象もあります。しかし、そこは読者が補っても良いですし、もしかすると、同じ世界の物語がいつか描かれる日もあるかもしれません。
ところで、共和国側の戦術に、化学兵器による攻撃方法がないのはなぜなのだろう。米軍や自衛隊の物資を徴発したならば、当然、対化学戦装備はあっただろうし、化学兵器の中には、そこらにある薬品を混ぜるだけで発生するようなものもあるのに。コミュニティ的には戦後処理が難しくなるのでありえない戦術だけど、共和国側ならば相手に恐怖を植え付けられるので、アリだと思うのだが。
まあ、どこかで僕が見落としたのか、専門的に何か実現できない理由があるのかもしれません。