- みんなの評価
5件
断章のグリム
著者 著者:甲田 学人 , イラスト:三日月 かける
人間の恐怖や狂気と混ざり合った悪夢の泡。それは時に負の『元型』の塊である『童話』の形をとり始め、新たな物語を紡ぎ出す。そして、悪夢の中で出会った蒼衣と雪乃の二人が辿る物語とは──。鬼才が贈る幻想奇譚、登場!
断章のグリムXVII 白雪姫・下
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
断章のグリム 16 白雪姫 上
2012/01/26 09:15
暗黒幻想ライトノベル最終章(上巻)
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:霜柱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃文庫で恐らく一番グロくて黒くて痛くて辛いライトノベル、断章のグリムの最終章16巻-白雪姫(上)-です。
蒼衣の断章の暴発により死亡した葬儀屋。
葬儀屋の死亡により消滅した瑞姫、そして瑞姫の消滅の原因となった蒼衣を狙う勇路。
死亡/解放された葬儀屋に羨望を覚え、蒼衣の断章による自らの死亡を求め失敗し、姿を隠した神狩屋。
というのがこれまでの大体の流れ。
16巻では蒼衣が自らのトラウマと向き合う事になります。
描写は変わらず読んでいて痛みや生理的嫌悪が伝わる文章で、夜中に読んだりするとちょっと背後が見れなくなりますねー…
重要人物が味方から欠けていく中で、この最終章がどのような結末を迎えるのか続きを見るのが楽しみなような怖いような。
断章のグリム 17 白雪姫 下
2017/09/09 11:34
備忘録
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ARN - この投稿者のレビュー一覧を見る
全編読むにはなかなかに長かった。
長さと内容の重苦しさもさることながら、死ななくても物語の進行に大差がないような登場人物がばたばた死んでいくのも心臓に悪い。
主役たちが特殊能力を発動するための呪文がなかなかに気恥ずかしく、居た堪れない気分になることは必須。
童話の背景考察が楽しい代物。
2018/04/16 05:25
甲田作品は結末が美しい。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紙魚 - この投稿者のレビュー一覧を見る
Missingリアタイ世代のアラサーですが、グロが苦手だった為このシリーズは発売当時、人魚姫下巻で脱落しておりました。高校生の時だったかと思います。
おばちゃんになってグロ耐性もついたので、大人の財力で全巻イッキ買いのイッキ読みをしました。
結果グロの飽和状態になりました。
字面通りのグロテスクさと言うより、次々出てくる痛みの描写や残酷な描写にやられてしまいました。このシリーズが当時どの層に人気が出たのか推して知るべしといった感じです。
少なくとも私は想定されてるお客さんではなかった模様です。
それでも文章は前シリーズより洗練されて美しくなっておりましたし、描写力も格段に上がって怪奇現象の様子はありありと想像できて、物語への没入感はすごくありました。
優しい男の子と強い女の子という主人公とヒロインのキャラクター設定も面白く、前シリーズでは居なかった助けてくれる大人の存在もあり、いい意味で対比になっているかと思います。
「味方の大人」の存在が、シリーズ後半の崩壊と喪失感をより加速させていて、いい登場人物設定だなと感じました。群草老人の退場や鹿狩屋氏の崩壊は清々しい程見事です。
巻数が多いため登場人物が多く、感情移入する対象がバラけてしまって読者置いてきぼりになる場面もちらほらあります。リカさん笑美さんの断章についてはもう少し掘り下げて欲しかったです。2人とも好きだったので、個人的にはもっと必然性が欲しかったなと思います。
人はたくさん死にましたが、ハッピーエンドかと思います。
アリスと女王の前途に幸あれ。