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16件
オオカミさんと七人の仲間たち
著者 著者:沖田 雅 , イラスト:zpolice
凛々しい目と魅惑的な犬歯を持つワイルド系の美女・大神涼子。 腹黒いけど見た目は天使のようなチビッ娘・赤井林檎――。 オオカミさんと赤頭巾ちゃんの異名を持つ女子校生と愉快な仲間たちが、やりたい放題すき放題! 世直しのために(?)戦う熱血人情ラブコメの登場♪
オオカミさんとハッピーエンドのあとのおはなし
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オオカミさんとおかしな家の住人たち
2010/01/15 23:43
最高の誉め言葉として贈る「ひどい作品」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
傍から見ていてこんなに面白いことはないという意味で「ひでぇ~な」という最高に笑える出来の良さである。これはおそらく巻を進めるに従って亮士クンとの距離を少しずつ縮めてきたおおかみさんの胸キュン成分がエピソードに盛り込まれて面白さが相乗効果的に増幅されているからであろう。最初の白鳥さんの話にしたって、よく見れば亮士クンの煩悩MAXな熱視線を浴びたおおかみさんが嘘みたいな可愛い出で立ちで鼻歌混じりにくるくる回っちゃう驚愕の破壊力で大喜びしてるし、あれだけ若き血潮滾る煩悩をオーバーフロー寸前まで溜め込んだ亮士クンであっても“体育座り”を自らに強いるほどの身体的変化が訪れるのはおおかみさんのお御脚だけである。今回は下ネタ成分もまた多いだけに面白くて可笑しくて仕方ないのである。亮士クンの「ギリギリ」を様々に喩えているのが“あるある感”バリバリで笑い死にしそう。また、今回は亮士クンの下宿「おかし荘」が舞台なので、りんごさんに雪女さんが加わる悪巧みも腹黒さ2倍である。そして、魔女さんの正体も明かされるオマケ付きで楽しい話が続いた最後には、おおかみさんの可愛い“真の姿”まで滲み出てくるとっておきの純情話が飛び出す。もうね、このおおかみさん見ちゃうと萌え死んじゃうよ?悶絶必至のほのぼのクライマックスを堪能してほしい。
さて、アニメ化とのこと。大変喜ばしいこととお祝い申し上げるが、このシリーズをアニメにしようというチャレンジングな心意気に敬意を表する。下ネタ的にどうかという点もあるが、このシリーズは作者自身が地の文で作品世界に参加しているのが特徴なので、これをどう表現するかが楽しみである。『ちびまる子ちゃん』のキートン山田さんみたいな形を取るのだろうか。あと、りんごさんは『超電磁砲』の白井黒子の声がいいかも?なんて勝手に思ってみたり。
オオカミさんと亮士くんとたくさんの仲間たち
2011/01/11 01:22
遂に自ら“毛皮”を脱いだおおかみさんのデレ破壊力が凄まじ過ぎる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎巻恒例の著者近影にある言葉。満を持していたであろう「つんでれ」が全てを表している。あとがきによるともう1冊あるようだが本作で一応の完結。当初よりハッピーエンドを目指していたシリーズなので言ってしまって良いだろう大団円である。また、綺麗に起承転結を構成する本巻を簡潔に言い換えれば以下の通りとなる。
第1話:頑張って“お誘い”した亮士くんとデレ始めたおおかみさん
第2話:“お誘い”を実践した亮士くんと完全にデレたおおかみさん
第3話:最大の危機を経て変貌した“亮士さん”とデレ過ぎたおおかみさん
第4話:メンバー総出演のハッピーなエンディング
もぅね、正直な気持ちを遂に吐露したおおかみさんのデレ具合が半端無い。第2話の終盤で言葉遣いが変わった瞬間の破壊力といったら!そして、第3話の終盤での一幕といったら!読み手の予想を大きく超えるおおかみさんの変化に悶え死にそう。こんな瞬間を目の当たりに出来ただけでもこのシリーズを読んできた甲斐があったという僥倖である。
本シリーズの愛読者の多くが心の片隅で燻っていたであろう懸案事項が展開される“最終決戦”は、ここまで引っ張った割りにはあっさりもしていたが、どんどん増えていったキャラ達の生き生きとした生活振りも含めて「オオカミさんワールド」を堪能した今となっては、亮士くんとおおかみさんの絆を深めるための通過儀礼でしかなかったのかもしれない。相変わらずの極悪なワルっぷりを発揮していはいたが、典型的な敵役としての役割は全うしたということであろう。メンバーほぼ総出演で、皆それぞれに適材適所な役割と活躍があり、却って面白かった(地蔵さんの名前と居場所が出てすぐ、その進入手段にピンと来た人はきっと本シリーズの真正ファンであろう)。そにれに何より今回は紳士の皆さんの出番が多過ぎて素敵過ぎる。作者(地の文)もいつになくノリノリで非モテ的ひがみが全開!まさしく愉快な内容だった。
最後の1冊は後日談とのことだが、作者曰く『ただいちゃついてるだけ』、『胸焼けを起こさせるような感じ』の内容には諸手を挙げて大歓迎したい。『地蔵さんスピンオフ』に出てきた「謎の少年」の側から描く話も期待できるし、何より愛憎蠢く(?)りんごさんの「その後」も楽しみである。
オオカミさんと○人間になりたいピノッキオ
2010/07/11 22:31
シリーズ完結を前にしてなお止まらない爆笑暴走
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
次巻で完結とのこと。アニメ(祝!)の前後に原作を刊行する戦術かと思うが、そんなことはお構い無しとばかりに暴走を極める作者の自由奔放っぷりが天晴れ。馬鹿馬鹿しさとくだらなさが、もぅ、素敵過ぎる。
【ピノキオ君の話】
冒頭から繰り出される“紳士の皆さん”達の、一見物静かな女子高生談義の裏に潜んだアツさとディープさに感服する。この話の主人公は新登場のピノキオ君ではなく紳士の皆さんと断言したい、ええ。属性的には並び立たない2人が口絵を飾るが、桃ちゃん先輩の“ヒモ”な御姿が何故ソロで披露されないのかと絶望的に心残り。
【カチカチ山の話】
もぅね、このシリーズ終わってる。(笑) 最終巻を前にイクところまでイッてしまった感あり。前話を軽く凌駕するディープでシークレットなガールズトークがあけすけであからさま過ぎ。というか、まさかの“一線越え”である。いわゆる後日談なのだが、こんな話から(オチは別にして)素晴らしい結末まで持っていくのが見事。この2人の行く末に幸あれと願わずにいられない。
【かぐや姫の話】
上記2話のインパクトが強烈過ぎるために何とも地味な印象だが良い話。この期に及んで担任教師が初登場というのも珍しいが、『とらドラ!』の「独身」こと恋ヶ窪先生のテイストを程良く取り込んだ可愛らしい担任教師を巡る大人の恋のバトルが爽やかかつ鮮やかに描かれている。一番元ネタっぽい展開だったりする。
【こびとの話】
白鳥さんの弟達が久し振りに出てきた。これで本巻内に名前だけなら主要キャラが総登場したので、作者もきっと完結前に一通り出しておこうという、総集編っぽい配慮をしたのかな?と思わなくもない。終盤でおおかみさんが咄嗟に見せたデレが半端無しの破壊力。というか、この話は何げにおおかみさんをダシにしたツンデレ講座と化している。