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日本語 新版
著者 金田一春彦
さまざまな外国語と比べて、日本語は一体どんな特徴をもっているのだろうか。発音・語彙・表記法・文法など、あらゆる角度から光をあて、日本語の面白さ、すばらしさ、欠点を具体的に解明する。ロングセラーの旧版をもとに、刊行後三○年の日本語の変容に即し全面的に手を加えるとともに、言語学の最新の成果を盛りこんだ決定版。
日本語 新版 上
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紙の本日本語 新版 上
2016/01/31 22:18
英語教師必読の書
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:レーナード - この投稿者のレビュー一覧を見る
わかりやすい説明、ユーモア溢れる最適事例、特に日本語と他の言語の比較が鮮明に書かれています。日本語教師、国語教師は無論、日本語で英語を教える英語教師にも現場で使えるヒントが盛りだくさんで大変ためになります。
紙の本日本語 新版 上
2003/03/10 12:21
日本語の面白さ、奥深さを具体的に教えてくれる格好の本
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つんどく - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段何気なく使っている[日本語」。私達(日本語を読み書き話す人々)は当然と思っていることが、実は非常に特異なことであり、特に欧米圏の言語とは一線を画するものがあることを豊富な例を挙げて示している。例えば、この上巻に出てくる「日本語の多様性」という章では、日本人が言葉の使い分けが相手によって様々に変化する例をあげて、これが小説を書く場合には大変便利なものになることを、尾崎紅葉の「金色夜叉」のある会話の場面を引いて解説している。また、「男女の性別による言葉のちがい」というのも日本語の特徴で、日本語なら男言葉と女言葉が大体決まっているのでスラスラと読めるものが、西洋の小説では男女が会話している場面を延々と書くと、終いにはどちらがどの会話の主か分からなくなる場合が多いそうで、そうなったら初めから会話の部分を数えなおして、これは奇数番目だから男だと確認しなければならない時があるそうだ。これなどは欧米圏に男女の言葉使いや違いがないことを我々に教えてくれる好例である。その他、日本語が意外なことから影響や制約受けている事実や、日本の自然や文化からくる語彙の豊富さと、それとは逆に関心のなかったものには驚くほど語彙が少ないことなど、著者の永年の研究成果と幅広さを決して論文調ではなく、分かり易くコンパクトに読める本になっている。日本語を教えたり、公に文章を書いたりする人には必読の書ではないだろうか。