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大東亜会議の真実
著者 深田祐介 (著)
昭和18年11月、戦時下の東京にタイ、ビルマ、インド、フィリピン、中国、満州国の六首脳が集まり、大東亜会議が開催された。史上初めて一同に会したアジア諸国の代表が「白人支配からの解放」を高らかに謳いあげた時、日本の戦争は、欧米帝国主義を模倣して権益を追求する侵略戦争から、アジア民族解放の大義ある戦争へと大きく性質を変えたのであった――。本書は、戦況が思わしくない時期に突然開催された大東亜会議の真相について、当事者の証言をもとに丹念に検証した画期的労作である。戦後の呪縛ともいうべき“東京裁判史観”の虚偽を正し、日本にとって、アジア諸国にとっての戦争の意義を明らかにする。大東亜会議は「アジアの傀儡を集めた茶番劇」ではけっしてなかったのだ。本書は91年文藝春秋刊『黎明の世紀』に大幅な加筆と修正を加えたもの。文芸評論家である福田和也氏との特別対談も収録。
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大東亜会議の真実 アジアの解放と独立を目指して
2004/11/30 01:29
近代史におけるアジアの夜明け
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤタガラス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビルマのバー・モウは、「歴史的に見るならば、日本ほどアジアの白人支配から離脱させることに貢献した国はない。しかしまたその解放を助けたり、あるいは多くの事柄に対して範を示してやったりした諸国民そのものから日本ほど誤解を受けている国はない」と語ったことが紹介されている。
欧米の植民地支配は残酷であったが、日本のそれは欧米とはまったく異なっていたことは多方面で語られていることであり、「ムルデカ」というインドネシアを舞台にした独立戦争の映画があったが、日本軍の南方進出は、アジア諸国に自信と勇気を与え、独立を早めることになったことがよくわかる。
また、本書にある歴史を知らず、何かというと謝罪ばかりしてきた、細川、村山、橋本元首相などの無節操さがどれほど日本の国益を台無しにしてきたことか。先人の努力と理念に対する冒涜でさえある。オランダは絶対に謝罪に応じないが、アジアと名がつけばどこに行っても見当違いの謝罪をする日本の政治家とは対照的と著者は述べているが、歴史を勉強しないで、日本=悪玉史観を有している者を政治家にしてはいけないということを認識させられた。
日本は自衛のために大東亜戦争に踏み切らざるを得なかったのであるが、その苦悩とアジア地域における貢献について学ぶべき書である。