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抜擢される人の人脈力
著者 岡島悦子 (著)
急成長し、大きな結果を出すビジネスパーソンに共通するキーワード「抜擢」。カリスマヘッドハンターが、戦略的に「抜擢」を引き寄せる人脈構築ノウハウを紹介する。
【主な内容】
第1部 なぜ今、「人脈」なのか?/第1章 ハーバードで学んだ人脈の哲学と人脈スパイラル・モデル/第2章 人脈のパラダイム・シフトに伴う戦略的人脈構築の必要性/第2部 人脈スパイラルと人脈レイヤー/STEP1 自分にタグをつける/STEP2 コンテンツを作る/STEP3 仲間を広げる/STEP4 自分情報を流通させる/STEP5 チャンスを積極的に取りに行く/第3部 人脈スパイラルの先には何があるのか?
抜擢される人の人脈力
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抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー
2010/05/21 16:17
いまだ完成しきってない、すべてのビジネスパーソンにすすめたい良質の自己啓発本
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、セルフブランドの「コア」をいかに作りながら、抜擢されることによって上昇気流に乗るかという、「人脈のもつチカラ」の本質を説いた、とくに若手ビジネスパーソンのワーク&ライフのための指南書である。
たとえ組織内にいても、「個人」として認知され抜擢されなければ、自己実現の道ははるか遠い。また盤石の組織といえども、いつどんなきっかけで崩壊しないとも限らない。そこまで極端ではなくても、人間の寿命の方があきらかに会社組織の寿命より長くなっている。現代はこういう時代であり、その変化のスピードはここ数年ですさまじいものがある。個人として抜擢される存在にならないと、独立してもしなくても、自分のやりたい仕事ができないままビジネス人生が終わってしまうのだ。
最近、ブログやツイッター、フェイスブックなどのソーシャルメディアの発達が促している、「セルフブランディング」関連のビジネス書といっている内容はかなり共通している。
しかし類書とは大きな違いがある。本書のもう一つ重要なメッセージは、セルフブランドのコアとなるものをつくれ、ということだ。それが著者の表現によれば「タグ」であり、タグを説明する「コンテンツ」である。著者はこの「タグ」をカギにして、うまく人脈スパイラルに乗るための心構えと方法論を具体的に説いている。
売り込むのではなく、抜擢されること。このプロセスには、企業ブランドや製品ブランドが消費者によって選択されるのとまったく同じメカニズムが働いている。ただし、セルフブランドの主体は、無生物ではなく生きた人間そのものである。つまり自分自身が、正しい方法論に基づき、意識的に「人脈スパイラル」の上昇気流に乗るマインドセットを構築し、そのうえで日々精進していけば道はかならず開けるということだ。ただし、くれぐれも目的と手段を取り違えないことが重要だろう。
つまり本書は、個人としてのビジネスパーソンの生き方の本でもあるのだ。その意味では、良質の自己啓発本といえるだろう。
親や学校の先生よりも、はるかに本質を突いた内容を教えてくれる本書を、いまだ完成しきってない、すべてのビジネスパーソンにすすめたい。