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欧州解体

英国、ギリシャの離脱でEUは崩壊の道へ進むのか。
ドイツが覇権を握るのか。
デフレ社会の到来をいち早く予言した英国No.1エコノミストによる新たな警告。

現在のEUは、政治的・経済・外交的にどう間違っているのか、
EUに内在する矛盾と機能不全を分析し、EUの失敗を論じる。
イデオロギーではなく、合理的な経済分析から説き起こしていく、タイムリーでバランスの取れた一冊。

「EUは本来、誤った決断をするようにできているのだ。ユーロのつまずきがEUの解体を招く
なら、私たちはそれを、EUの内的矛盾の結果として起こった必然的なできごとと見なすべ
きだろう。カール・マルクスならそう言ったはずだ。」(本文より)

●ギリシャのユーロ離脱にイタリアも追随、一気にユーロ圏は解体へ
●統一通貨ユーロはユーロ圏全体をゲルマン的にした
●国民投票でEU離脱後の英国は成功する
●フランスは中核国から周縁国へ
●ベルリン、ミュンヘン、パリ、マドリッド、ローマ、ミラノ、ベネチアなど、都市国家が欧州に再び出現
●今後のEUが手本とすべきはNAFTAとASEAN

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評価内訳

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EU離脱の背景が見える

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投稿者:ぱらふぃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

2016年6月24日に各国首脳が懸念を表明する中でEU離脱派が国民投票で勝利をおさめた。本邦でも急激な円高株安が進み、翌日のNYダウも610ドル安となるなど、その影響は大きかった。このような事態は事前に予期されていたが、それにも関わらずイギリスの市民はなぜEU離脱を表明したのか。本書を読むとそれに至った経緯がイメージできる。出版当時はギリシャ問題に揺れていた時期でもあり、タイトルに「ドイツ一極支配の恐怖」とあるが、これは本質的な部分ではなく、EUの「絶えず緊密化する連合」という性質にこそ問題があって、そこから考えるとEU離脱は当然のことだと思える。

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