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自民党政治の変容
著者 中北浩爾(著)
変わり続ける自民党の実像
政権を奪還し、憲法の改正や解釈見直しへと向かう自民党。
激しい派閥抗争や利益誘導政治といった自民党らしさは、もはや過去のものになりつつある。
いかにリベラル派は衰退し、右派が主導権を握ったのか。
なぜ多元性が失われ、一枚岩化が進んだのか。
自主憲法の制定、小選挙区制の導入、総裁選挙の改革など、理念と組織をめぐる路線対立を結党までさかのぼり、資料の緻密な読み込みに基づいてダイナミックに描き出す。
現在に至る戦後日本政治に新たなイメージを与える力作。
■目次
はじめに
第一章 党近代化と小選挙区制導入の試み
[一 岸信介と小選挙区法案の挫折/二 三木武夫と党近代化の失敗/三 田中角栄と小選挙区制の再挫折]
第二章 総裁予備選挙の実現と日本型多元主義
[一 三木・福田と総裁予備選挙の導入/二 香山健一と日本型多元主義の台頭/三 大平・中曽根と日本型多元主義の隆盛]
第三章 政治改革と自社さ政権
[一 小選挙区制の再浮上と小沢一郎/二 政治改革の実現と日本型多元主義の敗北/三 自社さ政権とリベラル派の優位]
第四章 二大政党化と自民党の右傾化
[一 リベラル派の凋落と「加藤の乱」/二 小泉純一郎と新自由主義的改革/三 安倍晋三と右傾化の進展]
おわりに
自民党政治の変容
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自民党政治の変容
2022/02/20 20:33
自民党的なものの変化
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投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自民党は保守政党であるものの、政権維持に特化されているため、左右の政策を幅広く取り込み、その時々の世論や野党の潮流にも対応することで、自民党的な位置取りというのは、変容し続けている。
その変容の要因や、それによって起こった政治的事件などの相関を描くことで、戦後の日本の保守政治がどのように形作られていたのかを詳説している。
その大枠として、利益誘導型政治とそこからの脱却というものを設定したところに、自民党が変わらず持ち続けている性格が示されてるのも面白い。