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3件
恋せぬふたり
著者 吉田 恵里香(著)
この社会に生きる全ての人々がきっと笑顔になれる、唯一無二の“ラブでない”コメディ
「恋愛や性的な話を振られてもよくわからない。でも愛想笑いをしていれば大丈夫……」
咲子は、そんなもやもやとした気持ちを家族や友人、同僚に理解されないまま、恋愛や結婚を促され続け、居心地の悪さを感じていた。そんなある日、「アセクシュアル・アロマンティック」というセクシュアリティを自認する男性・高橋と出会い、驚くと同時にどこか救われた気持ちになる。
誰にも恋愛感情を抱かず、性的にも惹かれないふたりが、自分たちなりの生き方を模索すべく始めた共同生活は、家族、同僚、元彼、ご近所と周囲に波紋をひろげていく。その生活の先にある、それぞれの「幸せ」のあり方とは!?
NHKで話題沸騰のドラマ「恋せぬふたり」の小説版!
ドラマの脚本を手がける作家・吉田恵里香による完全書き下ろし!
〈目次〉
第1章 「兒玉咲子、高橋を知る」
第2章 「高橋羽、擬態を試みる」
第3章 「咲子、自分語り再び」
第4章 「高橋、未知との遭遇」
第5章 「咲子、お別れをする」
第6章 「咲子、次に進む」
第7章 「咲子と高橋と、一人の女」
第8章 「恋せぬふたり」
恋せぬふたり
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2022/09/12 19:20
恋をしない方がおかしいという方がおかしい
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かるかも - この投稿者のレビュー一覧を見る
この言葉にどれだけ救われたか。アセクシャルという自認とタッチの差でテレビドラマが終わってしまい、少しの絶望とともに手に取ったこの本。何かに名前を付けること、それによって救われること、その上で本当は名前に縛られず自分の願うままに行動していいのだということ。そういった心の叫びが、丁寧に力強く描かれていた。
アセクシャルであってもなくても、身近にいてもいなくても。この本のタイトルに惹かれたあなたはきっと、読んでください。そうして、あなたなりの幸せを考えてください。カタチがなくたっていい、恋愛なのだったらそれもいい。たくさんの選択肢を眺めて、組み合わせたり生み出したりしてみてください。もしかしたら、朝に考えた幸せと夜に感じた幸せは違うものかもしれない。そんな事を繰り返して「それでもいい」と思ってもらえたら、わたしは嬉しいです。
2024/06/12 20:01
共感しかない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤンニョムキムチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近当事者として自覚したものです。
昔プロフィール帳の「好きなタイプは?」とかの質問で手は止まったし、相手の恋愛対象に入ってるのは嫌でしょうがなかった。
話に入ってくるアロマ・アセクあるあるの小ネタに見覚えがありすぎて自分のことかと錯覚しました。
最後まで読んだ時、自分と同じような人が出てくるのってこんなに嬉しいんだと思うとともに、今まで読んできた恋愛ものに自分が全く共感していなかったことに気がつきました。
私の理想の家族像がここにあるなと思いました。
途中からはうわーーーーーこういうのいいなーーー!と騒ぎながら読んでました。
心が繋がってたらそれで良いんですよ。最高でした。
恋せぬふたり
2022/07/25 16:57
ラブじゃないストーリーも突然に
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身も主人公の恋愛感情も性的欲求も抱かないアロマンティック・アセクシュアルの当事者です。
人と身体的接触はしたくない、性的な話が苦手、他人の恋愛感情を察する事が出来ない…などに共感しました。
生き辛いのは自分と違う人の域に土足で踏み込んでぐちゃぐちゃにして来るから。つまりは放っておいて欲しいだけなんだ!と言うのが野菜と言うどこにでもある媒体を通じて物語が進んでいきます。
「恋愛感情がない」ただそれだけなのに、周りの人達には変に見られてしまう。まだまだ知られていないLGBTQ+のきっかけになればと思います。