電子書籍
壁とともに生きる わたしと「安部公房」
著者 ヤマザキマリ(著)
不自由で理不尽な社会で、心涼やかに生きるには?
自由に生きれば欠乏し、安定すれば窮屈だ。どうしようもなく希望や理想を持っては、様々な”壁”に阻まれる――。そんな私たち人間のジレンマを乗り越えるヒントは、戦後日本のカオスを生きた作家・安部公房にある!「マンガ家・ヤマザキマリ」に深い影響を与え、先の見えない現代にこそその先見性が煌めく作家の「観察の思考」を、著者の視点と体験から生き生きと描き出す!(NHKEテレ「100分de名著」2022年6月放送予定「安部公房 砂の女」に講師出演決定)
壁とともに生きる わたしと「安部公房」
05/16まで通常1,023円
税込 614 円 5ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2022/06/23 21:58
なつかしい安部公房作品群
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
安部公房作品群の著者の読み込み方が凄い。安部公房は20歳前後のころに、集中的に読んでいたが、実はその存在を忘れていた。SFは、仮説と爆発的な想像力あるいは妄想の文学であろうということを知らしめた作品群なのに、忘れてしまっていた。そして著者は、それらの感想文あるいは解説の立場を使って、現代日本の社会を解剖しようとしている。同調圧力が強く、陰湿で自己表現が下手な人たちの社会でなければ生まれない安部公房の文学だという。互いに干渉しあわないバラバラに共生する社会はやはり生まれないのだろう。