この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2013/09/06 20:20
作者史上最高傑作!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
官能方面で「いかにも明らかなタイトル」が根こそぎ姿を消して久しいが、電子書籍ならばフツーに売られている摩訶不思議。
紙の書籍としては2005年3月10日付け初版の本作は作者の6作目である。
あと、どーでもいい余談だが、「黒本」ルールで熟母は「うれはは」と読む。
最初に結論を申せば、やや陳腐な表現で好きではないのだが、それでも、どうしても、こう表現せねばなるまい。
……夏島彩史上最高傑作であると。
さらに申せば、凌辱作品としても最高級である。4章立てのシンプルな構成は、いわゆる起承転結と言うより「起承承転」で最後の最後にさらなる急転直下な結末。高校生の息子の友人(と思っていた悪童)からの、息子の弱みを突きつけられる形での凌辱に始まり、中年の担任教師に2人の高校の先輩(ここでタイトルのごとき展開となる)を経て花開く被虐の妖艶さは神々しいばかり。自宅に押し掛けられたり学校へ呼び出されたりとシチュエーションも申し分なく、困惑と抵抗を繰り返しながらも息子のためと苦渋にもカラダを開いては次第に愉悦を覚えてさらに懊悩するという連鎖がいやらしくて仕方ない。少しずつ敏感になり、疼いてしまう切なさも湛えた美貌と羨望のママ37歳である。
実は、この「羨望」が本作の彩りを決定付けており、凌辱者の誰もが口にする「美しい」「以前から憧れていたママ」「ようやく念願が叶った」旨の台詞が淫猥さを底上げしている。初めて見た時から羨望とともに生じた「いつかこの美しい女をモノにしたい」という男どもの欲望と、次々に交わらされては徐々に淫らな感応を見せ始め、遂に我慢の限界を越えた時に生じるオンナとしての肉欲の昇華とが激しくぶつかり合う見事な官能のダイナミズムに溢れている。
こうした凌辱の果てに開発されたさらなる色気が別の形で発露する第4章も含め、何度でも「使える」非の打ち所のない名作と断言する。