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青ひげ
著者 カート・ヴォネガット (著) , 浅倉久志 (訳)
元画家の秘密をめぐる物語を、巨匠がシニカルかつ温かく描いた感動長篇 わたしはラボー・カラベキアン。亡き妻の大邸宅に孤独に暮らす老人だ。かつては抽象表現派の画壇で活躍したこともあったが、才能に限界を感じて今では抽象画のコレクターに甘んじている。そんなある日、若くエネルギッシュな女性が現われ、わたしの人生も大きく変わることになった。彼女は、わたしが誰一人入らせない納屋にいったいどんな秘密があるのか、興味を示しだしたのだ……人類に奇跡を願い、奇才が贈る感動長篇
青ひげ
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青ひげ
2002/06/20 16:31
映画より映像的な文章
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投稿者:すまいる - この投稿者のレビュー一覧を見る
大邸宅に孤独に暮らす元抽象表現派の画家であり、前大戦において多くの勲章を得たアルメニア人の老人ラボー・カラベキアンの回想録。そんな彼の元をおとずれた謎の女性は何者なのか? カラベキアンがひた隠しにする納屋の中にはいったいどんな秘密が隠されているのだろうか?
ヴォネガットの作品にしばしば見られる回想録の形をとっているこの作品。過去と現在が交互に語られているのにもかかわらず、読者に少しも読み辛さを感じさせないところがすごい。うっかりしていると、読者はいつのまにか著者の紡ぎ出した映像的な文章の世界の真っ只中に!
著者の文章とあなたのイマジネーションは、一体どんな情景を生み出すのか!?