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3件
タイム・リーパー
著者 大原 まり子
平凡な銀行員の森坂徹は仕事で疲れた夏の日の帰り道、恋人の目の前で交通事故に遭った。瀕死の重傷を負った彼を収容したのは、なんと2018年の救急病院。しかも、その怪我のために首から下は機械の身体に換えられていた。彼は30年の時を超え、未来へとタイム・スリップしていたのだ。やがて時間跳躍能力を持つ森坂をめぐり、未来のタイム・パトロールと警察の特殊能力開発部隊との間で、凄絶な戦いが繰り広げられてゆく。
タイム・リーパー
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タイム・リーパー
2002/07/16 23:06
長編アニメ向きかも
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:17Caesun - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間跳躍能力に目覚めつつある主人公を巡り、近未来の特殊能力部隊と、
遥か未来から派遣されてきたタイムパトロールが東京で激突する。
主な登場人物を通して30世紀までの未来が描かれ、40世紀の世界も
垣間見ることが出来る。
タイムトリップを扱った小説の中でもスケールが大きく、丁寧に未来が
描写されている。少々グロテスクな場面もあるが、窮地に陥っても軽口
を叩くことを忘れない登場人物たちが重い雰囲気を和らげる。
未来は現在の積み重ねだといわれるが、毎日が同じ生活だと感じる人間
は未来を思い描くことができない。しまいには「どう生きてもそんなに
違いはない」などと言い出す人もいる。
この本は、そんな想像力を失った者にも遥かな未来を見せてくれる。
ラストは安易な大団円でもなく徒に悲劇的でもなく、希望を持たせて
幕を引くことに成功している。
タイム・リーパー
2002/02/01 01:44
時は跳べても、待ち受ける運命を飛び越すことはできない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:谷池真太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小松左京の傑作、「果てしなき流れの果てに」にも劣らない感動を与えてくれる一冊。人間、時は跳べても、待ち受ける運命を飛び越すことはできない。
ある異能者は、「何故、自分が死ななければならないのか」と絶叫し、またあるものは逃れることのできない自己の結末を靜かに受け入れる。
それが運命なのだと思う。
タイム・リーパー
2001/05/09 09:51
タイム・リーパー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公が未来にタイムスリップしてどうのこうの、って言う話はうんざりするほどたくさんありますが、これは単純なSFじゃなくて、親子や恋人の愛情って、分類できるものなのか?って思わされてしまう小説です。
トオルとハルナの愛情はきっと分類できないものだと思うから。