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日本製鉄の転生 巨艦はいかに甦ったか
著者 上阪 欣史
USスチールを2兆円で買収する大胆な決断は、この変革の延長線上にあった!
過去最大の最終赤字4300億円を計上した年から約5年、瞬く間に復活し戦線を拡大する日本製鉄。
その裏には、血のにじむような構造改革とやるべきことを最短距離で実行する企業風土への変容があった。
「動きが重い」と言われてきたかつての姿は、もうそこにはない。
重厚長大産業の中でも、代表格である日本製鉄の「転生」を描いたノンフィクションが誕生。
日本の伝統的な大企業はこんなにも変われる!
日本製鉄の転生 巨艦はいかに甦ったか
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2024/02/11 09:25
日々のニュースが一本の線として読めます
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じへも - この投稿者のレビュー一覧を見る
「日本製鉄呉地区閉鎖」
「和歌山の高炉休止」
数年前から、新聞やテレビ、ネットなどから日本製鉄の改革のニュースが点々と流れ始めました。その後、トヨタ自動車などの大口顧客との値上げ交渉が行われているとの報道もありました。
日本製鉄に関する数々の変革は2019年、橋本英二氏が社長に就任したことに始まります。「このままではつぶれる」との危機感を抱いていた橋本社長のリーダーシップによって改革が断行され、結果、最高益につながったという一本の線として読めます。
「T芝」を持ち出すまでもなく、安泰だと信じられていた企業が解体の危機にされられることはフツーにあり、橋本氏が抱いた危機感は尋常ではなかったのでしょう。
また、「守りの経営」だけでなく、「攻めの経営」である海外進出についても触れられており、インドでの取材の成果がふんだんに盛り込まれています。「ハイテン」と呼ばれる高張力鋼についても詳細に書かれており、勉強になります。