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2件
男の性
著者 梁石日 (著)
「男は道行く女に対して、その身体的特徴や顔や声から、性交のとき、彼女はどのような表情をし、どのような呻き声をもらし、どのような姿態になるのだろうと想像する」――すべての男にとって女は性器そのものでしかないのか? そして男はなぜ一人の女だけでは満足できないのか? 自らの体験をさらけ出し、〈男社会〉の病巣を暴く衝撃の書!
男の性
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男の性
2002/04/13 01:30
梁文学の背景に触れる一冊
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐藤祥道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
梁石日といえば、破天荒な男の生き様を描かせれば右に出る者はいない剛腕の作家だが、本書はそんな彼が、すべての人間が背負う「性」という「業」を余すところなく語った興味深い一冊である。男の自己欺瞞を厳しく断じた上で、「性解放」のあるべき姿を提示し、それを現代管理社会批判へとつなげてゆく論理展開はダイナミックで、随所に紹介される「肉感的」なエピソードは小説同様の迫力だ。行間から伝わってくる梁石日の男としの優しさは意外なほど温かく、彼の小説世界の背景にある思想、哲学に触れた気がした。ファンは勿論必読だが、梁文学の入門書としても最適だろう。硬質な文章ながら、グイグイと読ませる。自信を持ってお薦めする。
男の性
2002/07/27 00:33
たまには真面目に考えてみよう!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
真面目に考える男女の性差。
巻末の参考文献を見ても、梁さんの真剣さが伺えるエッセイです。フロイトから世界文学の名作まで
男女の性差を骨太な筆致で考察しています。儒教思想が、骨の随まで身に染み付いた、朝鮮人社会で
育った著者の考察は、かなり興味深いです。