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3件
「新しい資本主義」のアカウンティング
著者 スズキ トモ 著
利益最大化経営がかえって経済成長を阻む成熟経済社会のアポリアとは何か。持続可能な成長のための新たな会計モデルとは何か。岸田政権分配政策に影響を与える著者渾身の書。
「新しい資本主義」のアカウンティング
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「新しい資本主義」のアカウンティング 「利益」に囚われた成熟経済社会のアポリア
2023/02/11 18:19
早稲田大学で一番人気の誠実な先生の本です
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ゆりえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アマゾンで数十人がレビューして4.6を取ってるのに honto で点数が悪いのがショックだったのですが、悪意のあるレビューアーが、1点を付けていいて、それが点数を引き下げているのは、ひどいなと思いました。
著者の鈴木先生は私の大学です。授業は最高に有意義でした。以前はオックスフォード大学の正規の教授で人気いちばんを博した先生で、早稲田の授業でも拍手が沸いて、女子生徒は涙を流した人もいました。本書はその講義のまとめです。
他のレビューアーが 「会計は真実を示すものなのに」 とか書いてありますが、それこそ先生の言う Useful Idiots の言で、正しいように見えるものを無批判に受けいれて自分が犠牲になっていることを知らない人に違いありません。（或いは、金融庁の方か、投資家の方が一般人を装って悪意あるレビューを書いているのかも。その可能性も。）
会計の知識があれば、会計が真実を示すなどということを信じている人はいません。例えばBSで一番大きな数字は「のれん」であることが多いのですが、「のれん」が真実であるなどと信じる会計士はいません。
鈴木先生の説は会計は真実を示すことは出来なくても、よりよい社会を作るように制度設計することが出来るというものです。インドで法制化された一行革命は有名です。損益計算書にCSR費用の一行を加えただけで、よりサステナブルな経営や経済を作られた方で、ノーベル賞候補にも名前が載ったことがある先生です。
日本では成熟経済社会において、これまでのように、或いは他の西欧諸国のように利益最大化経営をしていては、従業員の給料が抑制されて、株主の利益だけが増えて、所得格差が広がるばかりで、持続可能な発展が達成されないというものです。それを、有価証券報告書のデータを使ってシミュレーションしています。
是非とも多くの学生やビジネスマンに読んでいただきたいと思いました。金融庁や私利私欲に満ちた投資家の方たちの言説に惑わされないでほしいです。
「新しい資本主義」のアカウンティング 「利益」に囚われた成熟経済社会のアポリア
2023/07/09 08:20
講演を聞いて感動した会計士です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：シニアパートナーよ、某監査法人の - この投稿者のレビュー一覧を見る
先日弊監査法人での社員総会、800名の前で基調講演を
されたスズキ氏の著書です。
異例の120分の熱のこもった講演で、何と同僚（男性です）が
涙をこぼしていたのを私は見逃さなかった（笑）。
講演では今までの公認会計士の仕事を直球で
誠実に批判されました。
その批判の仕方が、嫌みなく、人の生き方、社会のため、
こどもたちのためという感じがひしひしと伝わってきて、
不思議な体験でした。800人の会場で、120分で、
皆が前のめりになって聞き入っていました。毎年、多くの
同僚がお昼寝をするイベントなのに、今年は違いました。
会計が中国とかインドの経済体制を変えたエピソード
（この本にも書かれていますね）は驚き。
どうしてそうしたことが可能なのか、国連とか、中国とか、
インドとか、日本の元首たちと仕事をしていらっしゃる。
おそらく、国や子供たちを想う熱意だけで仕事をしている
のでは？そして今度は同じ情熱で日本という成熟経済の
経営を考えていらっしゃる。
情熱だけで大きなことを叫んでいる人はいても
ここまで頭脳キレキレの方に会ったことがないです。
まあ、オックスフォード大学生え抜きの主任教授ですものね、
どこに隠れていらっしゃったの？という感じ。
経済とか経営とか会計の大きなフレームワークも、
細かいケースも、規制も、法律も、みんな頭の中に入っているのでは
・・・と思ったら、講演最後では知らないことが沢山ある
のだけど「わかりません」と素直に認めて同僚に聞くのことを
怠らないと。謙虚で、ユーモアも沢山のヒトでした。
本書で提案されている付加価値の適正分配経営、
シミュレーション結果に見るインパクトはまさに目から鱗。
失われた30年とか言いながら、ちゃんと皆に分配できるだけの
付加価値はあるじゃない、と本当に目から鱗です。
公認会計士が仕えている投資家・株主の皆様、
あなた方が世の中に役立つ人だった時は、確かにあなた方に
仕えていいのでしょうが、今、あなた方は、資金提供機能も
モニタリング機能も、ガバナンス機能も果たしていない
（大枠でのはなしです）。ならば、私たちの仕事も意味がない。
スズキさんの批判、痛かった。そして、「だから、新しい価値を
生み出してゆかない限り、この業界もダメになってゆく」というのは
私たちが仕事で遣り甲斐とかプライドを感じていない現実の根幹
に触れていて、涙を誘ったと思う。
CPA協会全体で基調講演をしてもらうといい、この業界のために。
確かにこの本をもってクライアントの社長にプレゼントしたら、
クライアントと私たちの関係性が変わる、とっても柔和になり、
協働できる。会計士だからできる細かい提案もできる。
クライアントとの関係がギスギスしてイヤだけどお金も社会的地位も
いい子の仕事だから続けている人生にもう一度火をつけてくれる
著者だし、著書出だし、感謝しかない。
お勧めです、皆さん。
「新しい資本主義」のアカウンティング 「利益」に囚われた成熟経済社会のアポリア
2023/01/10 00:49
本当にマトモな学者さんなのかな?
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：かみやま - この投稿者のレビュー一覧を見る
会計というのは会社の活動を適切に表す鏡であるはずなのに、この人は会計をこうすれば会社はこう動く、という発想。そもそもその入口がおかしいから、どれだけ読み進めても何が言いたいのかさっぱりわからない。日本を統制経済にしたいのかなあ。
それから参考文献のほとんどが自分の論文と原丈人氏。原丈人氏の主張をそのまま会計ルールに当てはめればこうなるのかもしれない。一般的には読む価値はないと言えるだろう。
