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新アジア仏教史
著者 末木文美士(編集委員) , 石井公成(編集委員)
仏教を成立、発展させた基盤はインド亜大陸にある。古来より多種多様の民族が移動し、ヒンドゥー文化を形成しながら、そこから生まれてきた仏教。古代の歴史と社会、宗教の起源、儀礼と文化などの諸相に着眼しながら、仏教が世界史上に出現した背景を考察する。
【執筆者】
奈良康明、古井龍介、片岡 啓、永ノ尾信悟、水野善文、保坂俊司、石井 溥、田中雅一、藤井正人、後藤敏文、矢野道雄、高橋孝信
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現代仏教の可能性
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新アジア仏教史 01 仏教出現の背景
2010/06/12 21:48
本当に背景。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
副題に「仏教出現の背景」とあるだけあって、第1章にアンベードカル博士の新仏教運動を触れた箇所はあるが、本の内容は本当に仏教が生まれたインドという大地の文化と宗教についての解説だ。なかでも第4章の低カーストの人々の儀礼についての箇所がなかなか興味深いものがある。
ところで228頁にある「飛行物体」を扱った「荒唐無稽な」シャーストラ(論)はオーパーツものの本に出て来るものでしょうか?
新アジア仏教史 05 文明・文化の交差点
2010/10/30 00:50
失われた世界からの経文。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本で一番読み応えがあるのは、第3章「中央アジアの仏教写本」だ。19、20世紀の帝国主義時代に発見、収集された古代訳も含めた仏典が現代の仏典研究に活用されているが写本の形状や内容、第4章ではゾロアスター教やマニ教、ネストリウス派の写本や影響も記されている。
第7章の敦煌についても読むべき箇所は多々ある。特に「偽経」と民衆のつながりに関しての箇所は特に。
新アジア仏教史 10 漢字文化圏への広がり
2010/06/12 22:07
朝鮮とヴェトナムの仏教について。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「漢字文化圏の仏教」として朝鮮とヴェトナムの仏教を扱っている。解放後の以北の仏教は「宗教勢力が大きく萎縮した北韓(北朝鮮)」と239頁に一言触れただけだが、植民地時代の親日期も含めて、朝鮮仏教史について、よく書けている。朝鮮とヴェトナムの仏教を扱った手頃な本は、あまり見かけないので参考になる箇所が多々ある。高麗大蔵経や朝鮮仏教美術だけではなく、朝鮮時代や植民地時代の仏教が書かれた箇所が新鮮だった。
ただ朝鮮仏教史の箇所で紹介されている古寺や美術品の写真が韓国にあるものばかりで、北朝鮮にあるものがないのが気になったが。