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創元世界史ライブラリー 修道院の歴史 聖アントニオスからイエズス会まで
著者 杉崎泰一郎
古代エジプトの隠遁生活に起源をもち、現代まで脈々と受け継がれてきた修道制。修道士たちは俗世から離れて共同生活のなかに神を希求する一方、写本による学問の継承、糧を得るための生産活動、女子修道院や騎士修道会の創設、海外宣教など、西欧社会に大きな影響を与えてきた。本書ではローマ・カトリック世界を中心に、その原初から近代のイエズス会の活動までを通観する。キリスト教文化をより深く理解するうえで必読の一冊。
創元世界史ライブラリー 修道院の歴史 聖アントニオスからイエズス会まで
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修道院の歴史 聖アントニオスからイエズス会まで
2021/05/18 16:15
修道院の歴史
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代から近世までの修道院の歴史をまとめた一冊。手堅い内容で教科書的にも読める。宗教的な熱情を持った集まりから、規則が生まれて組織が拡充し、世俗権力と交わるなど、我が国の仏教寺院の歴史を想起させる部分も多い。「修道院」という堅いイメージとは裏腹に、その歴史は変化の連続で、各修道会の特徴も個性的なもの。王侯貴族→富裕層→一般市民と修道会に関わる人々の変遷を見れば、修道士たちが決して世捨て人なのではなく、ヨーロッパ社会の変化と確かに向き合ってきたことがよくわかる。