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2021/01/16 09:58
ミクロから宇宙の果てまで 謎解きの醍醐味
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はミクロの世界・宇宙の果て・極低温・真空など五つのテーマについて、古典物理学の歩みにも触れながら現代物理学に至るまでの物理学者の葛藤が概観できる構成となっている。物理学の歴史においては、ある理論を構築するための仮説(前提条件)は間違いであったにも関わらず、その理論は最終的に正しかったという摩訶不思議なこともある。また、宇宙全体に存在するエネルギー(質量はエネルギーに換算できる)の存在比では、普通に我々が見ることのできる原子で構成される物質が約4%、暗黒物質が23%、暗黒エネルギーが73%といわれている。その4%のことについても完全に解明されているわけではない。様々な物理学の発展経緯や現時点で解明されているあるいは未解明な事柄について、山口百恵や美空ひばりの歌詞を交えるなどして、一般向けに少しでも理解しやすいようにとの著者の奮闘が伝わり、難解な物理学をグッと身近にしてくれる一冊である。