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ネガティブな感情が成功を呼ぶ
著者 著者:ロバート ビスワス=ディーナー,著者:トッド カシュダン,翻訳:高橋 由紀子
100%ポジティブをめざす人よりも、20%のネガティブ時間を有益に使える人のほうが、仕事でも学問でも成功し、 幸福な人生を歩める!
怒りは想像力の燃料となる、罪は改善を促す、自己暗示こそがパフォーマンスを向上する、わがままは勇気の源だ、非情(マインドレス)がよりよい決断につながる――。ポジティブ心理学の若手精鋭研究者による、心のダークサイド(暗い部分)がもたらす効用に関するユニークな論考。どのような状況にも素早く対処できるように、あえていろんな感情に目を向ける力を持つこと、ありのままの自分と付き合うことの大切さをわかりやすく説く。
ネガティブな感情が成功を呼ぶ
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2016/02/16 12:04
ネガティブでもOK
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投稿者:やま - この投稿者のレビュー一覧を見る
心理学研究者の先生方の非常に骨太でまじめ、しかし門外漢でも読みやすい本。
エピソードとデータが混在。
ポジティブ偏重の空気が蔓延している昨今、ネガティブな感情を自分の中に発見するたび、ダメ出ししてしまっていたように思います。
読んでみて、ダメ出しして苦しくなる必要はないのだということが腑に落ちました。この本は、現代人が自分を受容して生きる一助になるのではないかと思います。
曰く、感情はあなたの本質ではない、なぜならあなたは感情を観察することができるから。
感情はツールとして使うべし。
特にネガティブな感情は目的達成に有益な非常に強力なツールとなり得る。
怒り→より楽観的に。創造性↑。交渉時有利。不正に対して闘う気持ちを起こさせる。
「今ものすごく気持ちが高ぶっているので、自分の気持ちがうまく言えないかもしれないけど、それでもこれだけはぜひ言わなくちゃならない……」
罪悪感は時に有益。恥の意識は無益。
罪悪感…自分の行為とそれによって傷ついた人たちに注目する
自分がしたことを不快に思う
なぜ自分は”あんなこと”をしたのかと自問する
心の痛みはそれほど強くない
悪い結果に対して自分には何かができると思う
緊張感と後悔を覚える
ダメージを修復し、償いをしたいと思う
悪かったのは自分だと思っている
恥の意識…自分という人間全体に注目する
自分自身を不快に思う
なぜ”自分は”あんなことをしたのかと自問する
強い苦悩と欠陥意識に苛まれる
悪い結果に対し、自分は何もできないと思い込む
身をすくめ、現実を避け、逃避したいと願う
隠れたいと思い、それができないと(自分や他者に対し)攻撃的になる
他者を責める
「私は親でありコーチでもある。だけどみんなと同じように9歳からフットボールを始めて21歳までやっていた。だから腹を立てているコーチと話し合いなんかしたくないという気持ちはよくわかる。私自身こういうのは苦手なんだ。
チームの仲間をよく見てごらん。みんな毎週、打ち身を作り、泥や汗にまみれ、息を切らし、時に吐きそうになりながら、がんばって練習しているよね。ひとつこんなことを考えてみてほしいんだ。「自分がしていることはチームの役に立っているだろうか、それともみんなの足を引っ張っているだろうか」って。」
間1分→1人ひとりに、今日の練習で自分がチームの役に立ったと思うことを1つずつ挙げさせ→シーズン中に自分がチームの足を引っ張ったと思うことを些細な事でも1つずつ挙げさせ
「チームのためにならないことをすると、仲間の足を引っ張ることになる。仲間は、君を守り、君のために闘っている。怪我するかもしれないのに自分の倍もあるような敵にぶつかって行って、君がプレーできるようにしてくれることもある。私は、今日みたいな質問をこれからも時々しようと思う。自分がチームの足を引っ張っていると思っても、落ち込むことはない。だけど自分でそれを何とかしてほしいんだ。わかったかい?」
(さらし者にする罰は恥の意識を煽る?)
不安が強い…ひたむきで強靭な意志。不明瞭、複雑、不確定な危険を敏感に察知、解決の道を見出し、周囲と共有。
幸福な人たち…説得力に欠ける。人を信頼し過ぎる。考えることを億劫がる。
マインドフルとマインドレスのバランスが重要。意識→無意識で決断
マキャベリズム、サイコパシー、ナルシシズムにも有益な面が。