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2件
曽呂利
著者 谷津矢車
秀吉はん、お耳を貸していただけまっか。堺の町に秀吉を愚弄する落首(狂歌)が放たれた。犯人は鞘師の曽呂利新左衛門。討ち首になるはずだった曽呂利だが、持ち前の才覚で死罪を逃れた挙句、口八丁手八丁で秀吉に取り入り、幕下の一員に収まってしまう。天才的な頓知と人心掌握術で気味な存在感を増す鮟鱇顔の醜男は、大坂城を混乱に陥れ――この奇妙な輩の真意とは一体!? 新感覚歴史エンタテインメント!
曽呂利
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曽呂利 秀吉を手玉に取った男
2021/09/30 13:59
戦国時代のトリックスター
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:扇町みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し前に単行本で読んだ『曽呂利!』の文庫版。といっても結構加筆修正されていました。書き直されたところや削られたところ、新しく書かれたところを探しながらあっという間に読みました。
中でも一番印象的な変更箇所は冒頭。冒頭に出て来る人物が変わっていますが、それが曽呂利の行動の動機、そして人物にさらに深みを持たせたのではないかと思います。
曽呂利 秀吉を手玉に取った男
2020/04/07 07:22
名前の通りに
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
噺家の始祖と呼ばれる曽呂利新左衛門の話。実在してるのかも定かでなく諸説ありますが、いろいろな逸話があるのは事実です。そんな曽呂利が、名前の通り相手の懐に、そろりそろりと忍びより、豊臣秀吉、石田三成、千利休、はたまた石川五右衛門などを、頓智のきいた話術だけで貶める。一言で片づけるなら、“歴史のすき間に曽呂利あり!”という感じかな。戦乱の世を生き抜く姿、堺の町人を救う一生懸命さが伝わり面白かったです。それにしても最近の歴史小説、時代小説の作家さん達の想像力はすごいですね。個人的にも谷津矢車さんも注目の作家さんです。