電子書籍
ばくうどの悪夢
著者 澤村伊智(著者)
「眠れば、死ぬ」東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。やがて、そのうちひとりが謎の死を遂げる。夢に殺されたのか。次に死ぬのは誰か。なぜ、悪夢を見るのか。理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん静まったかのように思われた。 しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。 「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきて──。
ばくうどの悪夢
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電子書籍ばくうどの悪夢
2023/02/02 14:32
オタクくんへのアンサーソング
8人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最高傑作です。
澤村伊智、出来の悪い小説を書くのが上手い…!
これは作者の無意識が文章に出るずうのめ人形、一人称視点なのか三人称してんなのかよくわからない予言の島でも出てきますが、今回のは「ツイッターに転がってるあるあるだけで書かれたり、突然の知識ひけらかしが出てくるオタクくんの書いたなろう小説」が読めます。
作中登場人物の、難しい話を理解しようともせずに自分に都合の悪いこと、知らない話は聞かずに論点をずらしたり揚げ足を取って攻撃し、持論展開だけは一生懸命な様はまさしくツイッターにいるキモオタそのもの。
そしてその当事者には先生のアンサーソングも届かないなだろうというところも最高です。
この構造を解った気になっている私も「ツイッターのオタクは物事を俯瞰して見ることができる」と勘違いしている1人なのも突きつけられて絶望しています。
「オタクはデマに流されない」「洋画ファンは価値観がアップデートされている」という自負をお持ちの方に是非読んでほしい作品です。