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ベルセルク(42)
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ベルセルク 34 (JETS COMICS)
2009/09/25 21:23
日本漫画界のエース
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻から1年、ついに34巻がでた。日本には多くの名作漫画がある。少年誌でいえば、ドラゴンボールをはじめ、スラムダンクやらジャンプを彩る名作が多々ある。しかし、その多くはいまや連載終了に至っている。最近のマンガでいえばハンターハンターやワンピースが代表的なところですべて読んでいるが、現在ベルセルクを超えるマンガはおそらく存在しない。
日本漫画界現在頂点にあると思って読み続けてはや10年だが、いまだにこれを超えるマンガはない。一年に一冊しかでないマンガだが、一気に買えばそれも関係ない。いまおもしれーのよみてーなという人。絶対に本書を買うべきである。
34巻は話が大きく動く。グリフィスが転生してまで叶えたかった希望の成就は目前にみえる。希望成就目前にして現れたのが、例の髑髏の騎士である。転生したグリフィスに向かって斬りかかった髑髏の騎士。
それにしてもこのストーリーを盛り上げているのはこの騎士によるところが大きいような気がする。誰でもこの本を全部読めば、この騎士の正体が絶対に気になる。そして明確な答えは出ない。とはいえ、このベルセルくのすごいとこは、矛盾は絶対にないというところである。つまり、作者はいろいろな伏線についてところどころ「ヒント」を出しているのである。たとえばそれはあるページの右上にある挿絵だったり、楯についてる紋章だったり。誰かが語ったおとぎ話だったり。
つまり読者としては、ヒントを信頼して謎解きが出来る楽しみがあるわけである。連載20年間正体を明かさないってすごいことだが、それでも読者はみんなついてきている。そして、予測をして楽しんでいる。なお、騎士の正体などというと、ガラスの仮面の紫の人なんかを想像するかもしれないが、そんな上品とかかっこいいとかそういう次元の話ではない。主人公より俄然強くて、主人公より話の核心にいるのである。
5巻6巻あたりをよんでちらっと34巻をみたらびっくりするくらい違う印象をもつだろう。だが、それが本当に自然であり、積み重なったストーリに矛盾は一切ない。まあ、見事の一言に尽きる。
芸能界にもファンが非常に多いそうだ。そりゃそうだ。とにかくマンガ大好きな私から見て10年以上これを超えるマンガがない。それだけお勧めである。私を信じてまとめ買いするのです!
ベルセルク 32 (Jets comics)
2008/07/15 03:11
32巻まとめ買いしかない
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実に1989年から数えること20年近く。それだけかけて進んだのはたった32巻。ことに最近は進むのが遅くて1年に一回くらいしかコミックスは出ない。ハンターハンターも休載が多いことで有名で、ファンの反発もものすごいが、ベルセルクは休載しても遅れてもあまり文句は出ない。なぜかというと、それだけ丁寧に練りこまれたストーリーと、ディテールにこだわった絵を見ると、みんな納得するのである。
要するに、それだけオモロなのだ。累計売上は2000万部を突破している。ストーリーに矛盾はなく、随所に散りばめられた様々な要素と謎が読者の読書を前のめりにさせる。32巻もついに読んだが、これは面白い。
ということで、BK1で32巻まとめ買いをお勧めする。20年を一気にビールでも飲みながら(私は酒はまずくて飲まないからジュースだが・・・)読む楽しみは何物にも代え難い。マンガ雑誌はジャンプからビッグコミックまで読んでいるが、現在続いているマンガの中で、いまベルセルクと肩を並べるマンガはちょっと見当たらない。
ベルセルク 33 (JETS COMICS)
2008/10/25 21:28
次の発売は1年後だろうか・・
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いま日本で最優秀なマンガ筆頭候補ベルセルクの1年ぶりの最新刊である。
大帝の征伐に乗り出したグリフィスが中心となっており主人公の出番は少ない。内容的には、超越者としてのグリフィスとともに、あるべき歴史をそのまま踏むという形になっており、大帝とグリフィスの戦いの結果は読者全員もう知っている。そういう内容になっている。
戦闘の結末は圧勝という形でもうすでに描かれているに等しい。つまり登場人物も、それを通じて読者でさえも結末は分かっている。それなのになぜここまで面白いのだろうか。しかし、考えてみるとその先については一切触の時点までは予測させられるのに、その先は一切見せないので、逆にその先が見たくて見たくて仕方なくなる。見事過ぎる手法である。これは、絶対緻密に計算しているはずだ。
ところで、ディープな内容面に踏み込むと、途中グリフィスの絵の横に髑髏の騎士の挿絵が差し込まれている。これが偶然かどうかしらないが、デザイン的に瓜二つに見える。グリフィス=髑髏の騎士というひとつのヒントのつもりだろうか。そして1000年前と同じく転生者たるグリフィスが国を征服したのちゴッドハンドに都を滅茶苦茶にされるということになるのか。でもこれは絶対に違うだろう。
いろいろ先を読ませる圧倒的名作である。そして日々文章ばかり読んでいる私から見ても内容的矛盾が本当に少ない。というかほぼゼロといってよい。本書は青年雑誌であることからも分かるとおり、大人にお勧めしたい。