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カマキリ
著者 著者:こなみ 詔子
信じてなんかいなかった。「運命」「遺伝子」「避けられない未来」そんなチープなものが存在するなんて──。
幼いころ要の家に引き取られてきたイトコの航一こと「ウサ」。首に触れられることを極度に嫌うウサの不可解な行動に隠された謎とは? こなみ詔子が描く、甘くミステリアスなボーイズストーリー。
カマキリ
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紙の本カマキリ
2002/02/02 16:10
見所はまさに書き下ろしの最終章
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投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校生のウサは幼くして両親を失い、従兄弟である要(かなめ)の家に同居している。しかし真夏のある日、ウサは衝動から要の恋人の首を締めてしまう。そのことを要から言及されると、ウサは告白する。「俺には、人に首を締められたいって願望がある」と。それはウサの幼い頃に目撃した事件のトラウマだった…。
明るく能天気な要と対照的なウサ。ウサを助けたいのに成す術を知らない要。二人の心は何度もすれ違い、お互いを傷つけあう結果を生んでしまいます。読んでいて、どうしてもっと上手くいかないのかともどかしくなります。そして、二人が出した結論は、書下ろしとして書かれた最終章に。少年たちの繊細な想いが奏でるハートフルな物語です。
作風は、人によって好き嫌いが分かれると、よく言われていますね。アニメっぽいというか…。しかし、見せ場を見せるのはやはり上手いと思います。わたしは女の子を印象的に書く方だという印象を受けました。