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6件
奇子 手塚治虫文庫全集
著者 手塚治虫(著)
呪われた出生を背負う少女を描いた問題作! 地方の豪農での権力争いに巻き込まれ、4歳で土蔵に幽閉された奇子(あやこ)。彼女が大人の女に成長したとき、周辺の歯車が狂いだす……。陰を描く裏・手塚漫画の決定版! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT197~198『奇子』第1~2巻収録
奇子 手塚治虫文庫全集(2)
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奇子 2
2012/02/05 22:21
手塚治虫「陰」の真骨頂
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽかぽか - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚治虫の作品は「陽」(アトムとか、ドン・ドラキュラとか、ジャングル大帝とか)の作品が目立つけれど、実は「陰」の作品の方がずっと深みがあって読みごたえもある。「ばるぼら」「きりひと讃歌」「鳥人体系」等々、その中でも真骨頂と言えるのがこの「奇子」だと思う。正統派の「火の鳥」や「陽だまりの樹」「アドルフに告ぐ」ともまた違った感覚。
田舎ならではの閉鎖的な空間、血を同じくする同族集団の中にある澱みのようなもの。藁人形に近親相姦、夜這いに老婆たちの寄合会合。分かりやすく言えば「八つ墓村」のような、都会の効率的で常識的な考え方では決して捉えることのできない感覚が、この作品には嫌というほど流れている。
夢野久作の「いなか、の、じけん」、宮本常一の「忘れられた日本人」などでも描かれた、少し前の日本にはどこにでもあった「陰」の部分を感じられる漫画としては、これが唯一最高の作品なのではないか。未完に終わった「グリンゴ」もそうだけれど、人気狙いではなく描きたい作品を描いた手塚の漫画は掛け値なしに面白い。
2024/06/30 17:11
闇から逃げ、光を恐れ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
終戦後すぐに作品を発表し始め、
40年以上に亘り、第一線で活躍して、
生前から、「漫画の神様」と呼ばれていた、
不世出の漫画家の文庫版全集の
電子書籍版です。
本品に収録されているのは、
奇子の第二巻。
2024/06/30 17:03
「お蔵入り」の少女
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
終戦後すぐに作品を発表し始め、
40年以上第一線で活躍し続けて、
生前既に、「漫画の神様」と呼ばれてもいた、
不世出の漫画家の文庫版全集の
電子書籍版です。
本品に収録されているのは、
奇子の第一巻。