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23件
ヘルプマン!
著者 くさか里樹(著)
現実を真正面で受け止めなければならない介護の現場に入所した百太郎は、様々な体験を重ねて行く。そして老人との交流の中で百太郎はひとつの答えに辿り着く。ジジババ介護に風穴を開けろ! 今まで誰も描かなかったリアルな「老人介護」漫画!!
ヘルプマン!(27)監査編
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ヘルプマン! 2 在宅痴呆介護編
2006/09/04 00:13
介護者が倒れる前にぜひ一読を
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ななかまど - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は三人兄弟の次男の嫁なのに、専業主婦をしているため義父の介護を全てまかされている公子の話から始まる。自分は義父の徘徊のため夜も満足になられないのに、夫は仕事に逃げ、娘達も祖父が汚くて恥ずかしいと家から逃げまくり何も手伝わない。公子は身体的にも精神的にも孤立し疲れきり、ついに倒れて入院。
残された家族は突然ふってわいた介護の大変さに打ちのめされ、夫の兄弟間でおしつけあう。やっと介護保険という解決策?が浮上したかに見えたが、要介護度の判定の問題、判定と派遣される介護者の問題、給付までの期間、給付金と支援内容の関係等々、介護保険も利用の仕方によって問題が山積みなのがよくわかる。
自分達が楽をするためには義父に我慢をしいなければいけないのか?と悩む公子。問題行動が多いので何人ものヘルパーに断られたあと、ヘルパーの百太郎にめぐりあい…。
直接的な介護の立場にたったことはないが、それでも読んでいてそうそうと思うことしきり。介護保険もお金だけ黙ってとられるだけではなく、よく知って上手く利用しなければ。本人も家族も倒れる前に。また自分はまだ関係ないと思っている人もぜひ一読を。
百太郎がホームをとっくにやめていたことと、最後の方になってあまりにも全能の助け手として登場するのだけは気になるが。
ヘルプマン! 1 介護保険制度編
2005/04/27 00:04
リアルすぎます
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tom - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんな看護の本を読むよりも、介護の実態を知るにはこの本が一番と思う。
痴呆老人の介護で崩壊する家庭など、介護の実際がリアルに描かれている。
人は誰しも介護する側、される側にまわるもの。そうなる前に一読の価値あり。
ヘルプマン! 3 (イブニングKC)
2006/09/18 01:11
頑張る人ほど虐待に変わるかも
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ななかまど - この投稿者のレビュー一覧を見る
早期退職で実家にもどった一人息子の正孝。実家では半年前に脳溢血で寝たきりなった父を、母一人で介護していた。昔から厳格だった父は思うように身体を動かすことのできない今の自分を認められず、どんなに一生懸命介護をしても家族にあたりちらす。夜中でも2時間おきに起こされトイレの世話。ついに母が背骨を傷めて入院してしまう。
レトルトの食事、夜間のオムツ、介護申請、息子は自分のできる範囲で共倒れにならぬよう必死に介護を続けるが、ことごとく父に拒否され、ついに父に手を出してしまう。立場が逆転し優位に立つ息子と怯える父。息子の虐待はエスカレートし、父は自分の中に閉じこもってしまう。あまりの変わりように正孝の友人が市役所に相談に行くが、虐待の証拠がなくて動けず。ひょんなことから百太郎に話がいき、彼が家にもぐりこんでみると‥
前回のように身体は丈夫で痴呆も大変だが、頭だけが前と同じで身体の自由がきかないのもまた大変。介護者の方も上手く手を抜いたり息抜きをしたりできる人ならこんなことにはならない。頑張る人ほど危ない。殴ることはもちろん虐待だが、自立のためのリハビリを強いてやらせるのも、虐待と紙一重になってしまうのが怖い。専門家の手を借りることはやはり必要。なかなか来てもらえないかもしれないが。
ちなみに、この巻の終わりではまだ解決の糸口が見えてきたばかり。続きは4巻に持ち越し。