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40件
グラゼニ
著者 森高夕次(原作) , アダチケイジ(漫画)
グラゼニ=“グラウンドには銭が埋まっている”!! 下は240万円から、上は数億まで。格付けが、年俸によって完全に決められている超格差社会・プロ野球。凡田夏之介(ぼんだ・なつのすけ)は高卒でプロ入りした8年目の中継ぎ投手。左腕でサイドスローという一風変わった武器と、全球団の1軍選手の年俸をソラで言えるという不思議な特技で、厳しい世界を必死でサバイバる!
グラゼニ(17)
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グラゼニ 01 (モーニングKC)
2011/05/29 15:42
数字から見えるプロ野球のドラマ
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木の葉燃朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロ野球を舞台にしたマンガ。新鮮なのは、年俸を中心とした数字という点から描いていること。主人公は、高卒8年目の投手、凡田夏之介。左サイドスローという貴重なフォームの持ち主であり、中継ぎとして1軍ベンチに名を連ねている。彼は、選手名鑑を読むのが好きで、全球団の一軍選手の年俸を記憶している「年俸オタク」。そして、登板時は対戦する打者の年俸、入団何年目か、現在の打撃成績は、といったことを考えながら抑えたり打たれたりしている。
なんとなく、ギスギスした内容をイメージするかもしれないが、決してそんなことはない。人物の絵はデフォルメされているがそれほど癖はない。物語もシビアではあるが、プロ野球の持つドラマがリアルに感じられる。例えば、年俸1800万円の左投手を、年俸700万円の右の代打が打てなければ、チームは打者を二軍に落とす。なぜなら、その打者には数千万~億レベルの投手は打てないと判断するから(そして打者が打てれば、今度は投手に二軍落ちの可能性がある)。他にも、外野手は守備に特徴がなければ打率3割かホームラン30本を求められる。ということは、年間144試合の5分の1に当たる開幕から29試合までに、最低でもホームラン6本を打つことを期待される。
さらに、プロ野球選手は何歳まで続けられるか分からない。また引退後に年収が100万円台まで落ち込む人もいる。そうした点にも危機感を感じ、夏之介は現役時代にいかに稼ぐかを考え、投げ続ける。そこで彼がつぶやくのが、タイトルにもなっている「グラゼニ」。これは「グラウンドには銭が落ちている」という、名将鶴岡一人監督の言葉を略したもの。
お金という視点から考えるのは、身も蓋もないと言えばそうなのだが、不思議とそれぞれの選手に肩入れしたくなる。
グラゼニ 03 (モーニングKC)
2012/01/23 17:12
野球ファンの為の野球マンガ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミスター12号 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろな雑誌で高い評価を得ている作品なので、書名は知ってる方も多いと思います。
絵はちょっとクセがあるので、読まず嫌いの人もいるかもしれませんが、野球に興味が
ある人なら、多少抵抗があっても是非、読んでください。
慣れてくれれば味のある絵に思えてくると思います。(ナニワ金融道も最初はそんな感じでした。)
内容は簡単に言えば、中継ぎ投手の裏側を中心に描いた作品です。
今までの野球マンガとは一線を画した切り口が高い評価を得ていて、実際に野球ファンなら
間違いなく満足いく作品です。
ちなみに原作者アダチケイジ氏が別名(コージィ城倉名義)で描いている「おれはキャプテン」も
お薦めです。
2017/04/05 04:20
最初の頃が面白い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロ野球の中継ぎ投手を主人公に、「お金」にスポットを当てた漫画。
連載当初から東京ドーム編まで読んでいますが、連載初期の、年収1800万、プロ野球界では微妙な立場にいる頃の主人公が個人的に好きでした。
先発転向、大リーグ挑戦、球界の盟主チームへの移籍、と主人公がプロ野球界での立場を向上させながら活躍していく話も面白いし、脚本も絵もどんどん洗練されていくのも見ていて楽しいのですが、最初のころ(1〜5巻あたり)の泥臭い感じにはかなわないかな、と。