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レッド 最終章 あさま山荘の10日間
著者 山本直樹(著)
革命を目指していた武装組織・赤色連盟は警察の捜査に追い込まれ、最後に残った5人は1972年2月19日、あさま山荘に押し入り、管理人を人質にとって立てこもった――。昭和の日本を震撼させ、攻防戦の模様を中継したNHKと民放を合わせた最高視聴率は89.7%を記録したという『あさま山荘事件』。連合赤軍が起こしたこの事件をモチーフに、山本直樹が緻密に描き切ったドキュメント。『レッド』シリーズ完結の一冊!
レッド 最終章 あさま山荘の10日間
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レッド最終章 あさま山荘の10日間 (イブニング)
2018/10/29 17:42
ついにたどり着いた狂気の果て。お疲れさまでした
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:scsa0316 - この投稿者のレビュー一覧を見る
長きにわたった『レッド』シリーズの完結に立ち会えて、読み手として本当に幸せでした。
子供のころ、家にあったアサヒグラフの別冊(昭和史を写真で追ったシリーズ)を読んでいたので、山中にリンチで殺した仲間を埋めていたこと(地面に白いひもで遺体の置いてあったところを示しているのを撮影した写真)や、浅間山荘で全員生きたまま逮捕されたこと(誰かはわからないけど、両手両足を捕まれて連れて行かれる写真)、誰かは覚えていなかったが父親が割腹自殺したことなどの記憶がありました。
なので、絶対に殺すなという警察の方針や、人質を盾には取らなかったあたりを読んで、そういうことだったのかと腑に落ちたところもありました。
昔の記憶とそこまでに至る道のりがつながったので、自分的に何かの決着が着いた感じがものすごく強く、その点でも感慨深いです。
今巻で亡くなる人はこれまでには登場した人ではありませんが、やはりナンバリングがされています。一見、見逃してしまったようでも読み返せばきちんと番号が振ってあるところは徹底されています。
「やっと総括できたな」というのは、それはそれでずいぶん無責任な発言だなあとも思いました。ただ、それでいいのか?とツッコミたくなる半面、そうとしか言いようがないところも理解できる。どうしてこうなった?というしかないのかなあ。
そうした、理想を追うと破滅的な行動に至ってしまうというところを精緻に描いてくれた作者には尊敬の念しかありません。オウム真理教を描いてほしいというリクエストも拝見しましたが、この筆致で二・二六事件を読んでみたいとも思ってしまいました。政治的な志向は逆でも、メカニズムは似ていることがわかるんじゃないかなあ。植垣さんみたいな証言者がいないので、難しいとは思いますが。
レッド最終章 あさま山荘の10日間 (イブニング)
2018/08/24 22:00
完結
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
完結巻。
やはり仲間内で総括しあうくだりが一番好きだったなあ。
日本ならではって思いました。海外だと全員射殺で終了ですよね。