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6件
ヤサシイワタシ
著者 ひぐちアサ(著)
イヤな女? カワイイ女? 純情青年が大学の写真部で出会った先輩は、部の「要注意人物」だった。やがてふたりは付き合い始め──。大ヒット野球漫画『おおきく振りかぶって』の著者が、注目の新人時代に放った、普遍的で深刻なテーマをシリアスに描いた初単行本。切なさに体温があり、甘さには血が通う。告白にも似た傷つけ合いは成長すら痛々しい。リアルな人間像を熱く描く、悲しきジェットコースターラブストーリー、開幕!
ヤサシイワタシ(2)
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ヤサシイワタシ 1
2001/08/27 00:52
独特の雰囲気がきもちいい
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キノシタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて、とても不思議な感じがした。独特の雰囲気がある。別にファンタジーとかじゃなくて、身近な、ありそうな話なんだ。家庭に問題があったり性格がちょっと難アリだったりするヤエちゃんと、挫折した経験のあるヒロタカくんが、大学の写真サークルで出会って、付き合うっていう話で、ふたりの関係とか、サークルの出来事とがが描かれるんだけど、とくにこれといった事件がおきるわけでもなくて。
でも、今までこういうマンガってなかったんじゃない? と思わせるようなところがあるんだよね。これを説明することはとても難しい。だから消極的に言うんだけど、このマンガに比べると、ほかのマンガはなんていうか、演劇的な感じがする。決まり文句とか、マンガ独特の表現とか、そういうのをうまく使って、すらすらと話が展開する。もちろんそれはマンガというジャンルの技法の洗練ではあるのだから、いいことだ。でも、そこからこぼれ落ちるものもある。たとえば、男の子と女の子の本音がぶつかり合うような場面。もちろん実際には、すらすらセリフが出てくるわけではなくて、ドラマのようなかっこいいこと?を言えるわけでなくて。どういうふうに言ったりするかわからなかったり、言葉につっかえたり、つい言ってしまったけどやはり相手に悪かったと思って途中からトーンダウンしたり。そういうふうなものだと思う。そしてこのマンガはそういうところを、実にうまく描いている。そういったことを表現したマンガってあまりないと思うし、その意味で新しいとか独自性があるとか言えるかもしれない。
でも、というか、だから、というか、このマンガは、ちょっと読みにくい。一回ではよくわからないかもしれないから、何回か読んでみてほしいと思う。そしたら、ああ、こういうことだったのか! とか、こういうのってわかるわかる! みたいな感じになるから。
ヤサシイワタシ 2
2004/04/24 11:42
やさしくなりたいひとに、贈る本。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:緑の葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人は自分の心を移す鏡である、そんな言葉を思い出させてくれる作品です。
キズつきながらも必死であがいて、生きて、それでもうまくいかずに牙をむき出しにしながら生きているヒトと、そのヒトの内面を変えたいと願うヒトのせつなくて苦しいラブストーリー。
ヒトの内面、深い部分は本人にしか分からないけれど、関わって、知ることからすべてがはじまる。
読み終わったあと、やさしくなりたいと、切に、切に思いました。
ヤサシイワタシ 1
2016/09/19 14:02
何故か手放せない本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DnDn - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は私にとって好きというより手放せない本です。
それが何故なのか、というのは今でもよくわからないのですが、少しだけ自分が弥恵と似ている部分があるからだと思います。
ある意味、自分への戒めとして手放せないのかもしれません。
痛々しいお話です。