聖☆おにいさん
著者 中村光(著)
目覚めた人・ブッダ、神の子・イエス。世紀末を無事に越えた二人は、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていた。近所のおばちゃんのように細かいお金を気にするブッダ。衝動買いが多いイエス。そんな“最聖”コンビの立川デイズ。“笑い”でも世界を救う! 聖人in立川。ブッダとイエスのぬくぬくコメディ。
聖☆おにいさん SAINT☆YOUNG MEN(21)
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聖☆おにいさん 1 (モーニングKC)
2008/06/21 17:32
日本人で良かった!
32人中、31人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hachi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブッダとキリストが東京で、ルームシェアして
休暇を楽しんでいるという、宗教に無頓着な日本でしか
読めないような漫画だ。
浪費癖がある上にカナヅチで、ジョニー・デップに
似てると言われて喜ぶキリスト。
小学生が天敵で、シルクスクリーンが趣味の
手塚信者なブッダ。
後光が差したり、奇跡を起こしたりもするけど、
そういえば彼らも元々人間だったんだなぁ、
と思わずにはいられなかった。
しかし、やっぱり神と仏ということもあってか
引くような下ネタや、暴力シーンはないので、
家族で読んで笑えると思う。
こんな漫画が読める日本に住んでいて良かった!
続きが本当に楽しみな作品だった。
聖☆おにいさん 2 (モーニングKC)
2008/07/27 06:10
恋無く愛、世界は平和だ。
29人中、29人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AQUIZ - この投稿者のレビュー一覧を見る
彼等は愛に満ちているが、恋でもないし、恋にも繋がらない。
異世界からの来訪者が主人公になる物語では、テンプレとでも云うべき定番の型がある。
何らかの使命を携えて、それを遂行するため。その推進力は意欲や好奇心の場合もあるし、罰則的に強制され送り込まれることもある。あるいは、職業的な任務であるか。来訪者が修行と称して人間社会で暮らす姿を描いたものも少なくない。
本作の主人公達であれば、世を救うための来訪と云うのが普通だろう。漫画的な意外性を打ち出すのなら、有り得ない失態を仕出かして追い出されて来た、と云うのでも良い。
ところが、彼等は呑気に日本の平凡な町で暮らすことが目的である。
イエス・キリストと仏陀、などと云う最高峰の聖人が揃いも揃って「休暇」で来日しているのだ。
故に、達成すべき目標も無ければ、帰還するため必死に頑張ることもない(帰りたくなれば何時でも帰れるわけだから)。悪魔や鬼と戦うことも無いし、何かを集めたり、探したりもしない。
のんびりと休むために、6畳間の安アパートを借り(有給休暇中の2人の収入は計26万円)、節約生活でニート疑惑を受けつつも楽しく暮らしている日々だ。どこから見ても、勢いで仕事を辞めてしまった、売れないお笑い芸人にしか見えない生活なのだが。「お母さん」から、お米が届いたり、仕送りらしき2万7千円(凄く気になるのだが、詳しい説明が作中に無い謎の振込)する。
あらゆる「異世界からの来訪者」を核に据えた物語よりも、逆に目的は明確かも知れない。世界征服を目的に訪れた異星人が、ガンプラに夢中で仕事を忘れるような御時世だ(イエスが人気ブロガーだったり、ブッダが手塚治虫信者になりかかったりしているが)。
意外と彼等は人間社会の暮らし方や常識を知っている。良く考えてみると、彼等は常に人々の暮しを眺めて来ているわけで、しかも人間として生まれ落ちたのだ。数十世紀も前のことだが。
彼等は、力を失って堕ちて来たわけではないから、「うっかりすると」奇跡を起こしてしまったりする。
素性を隠して過ごしているのは来訪者の定番とも云えるが、実際、名乗ったところで誰が信じるのだろう。
もっとも、気付かぬままに彼等に「ありがたみ」を感じて拝んだり、お供えしてしまう人々も少なくはないのだが…
素性が素性なので、当然とも云えるが、彼等は仲が良いし、相当に互いを気遣ってもいる。主にイエスが「無駄遣い」でブッダを怒らせたりもしているが、恋ではない愛情の形は、こうなのか…とも思う。
このまま、彼等が長い休暇を楽しんでくれると本当に嬉しい。
珍妙な共同生活が続けば、それだけ彼等の物語を楽しめるわけだし、彼等がせっかくの休暇を中断してまで緊急に帰還しなければならない一大事ともあれば、僕たちの世界が致命的な危機に襲われると云うことなのだから。
聖☆おにいさん 2 (モーニングKC)
2008/07/25 01:03
最聖コンビのちょっぴりシュール、ゆったりぬくぬくコメディ。
21人中、21人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:べっきあきこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本当は冬に発売予定だったそうですが、人気に応えてなのか、夏の発売になったようです。これぞまさに真夏の軌跡!
ただし、表紙を見てわかるように、2巻の内容は冬そのものです(笑)
でも大丈夫。コインロッカーで100円が戻ってこないタイプだと落ち込むほど倹約家のブッダと、ネット大好きで完璧なPCオタクのイエスが繰り広げる最聖コンビのコメディ。今回も十分期待に沿う内容で、笑わせてもらいました!
え?と思った人もいらっしゃるかもしれませんが、ブッダは間違いなく仏教を開いた人で、イエスはイエス=キリストご本人です。世紀末を無事に超えたため、東京立川でアパートをシェアし、下界で有給休暇のバカンスを満喫中という設定。真面目な信者さんが知ると怒ってしまいそうな、日本だから生まれたマンガなんだろうなぁとしみじみ思います。
今回は下界で初めて過ごす2人のクリスマスから物語は始まります。ブッダはイエスのためにサプライズ企画を考えて……やたらシュールな過程を経て、想像を絶するまさかのオチ。
とにかく、ブッダとイエスのコンビと現代とのコラボが堪らなく反則です。キリスト教や仏教をちょっとかじった人なら間違いなく笑えます。高校の倫理程度の知識があればOK。懐かしい言葉やストーリーがちらちら出てきますよ。
1話完結なので2巻からでも読めますが、ブッダやイエス以外の登場人物も2巻で再登場したりするので、やはり1巻から読み進めるのがお勧めです。
より聖☆の世界を楽しみたいのであれば、ブッダとイエスのTシャツ or セーターの言葉にも注目してみましょう☆2倍に楽しめること間違いなしです。