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喧嘩商売
著者 木多康昭(著)
長年の沈黙を破り……ギャグ漫画界の修羅の化身が放つ問題(など何処にあろうか)作!!!! 新たなる木多ワールドは格闘技!! 宇都宮の大地に降り立った転校生・佐藤十兵衛(さとうじゅうべえ)、17歳。恐れを知らぬ喧嘩魂ゆえにいつもまわりは敵だらけ! ああん、十兵衛は普通の高校生みたく今しかできないコトしたいだけなのにぃ!! 漫画界の修羅の化身が描く爆笑格闘大河ロマン、ここに開幕!!
喧嘩商売(24)
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喧嘩商売 24 (ヤンマガKC)
2011/02/20 23:07
最強の格闘技は何か!?
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エリック@ - この投稿者のレビュー一覧を見る
週刊ヤングマガジンに連載中の格闘漫画シリーズ作品。
著者の木多康昭は、週刊少年ジャンプにおいて「幕張」によりプロデビュー。その後、週刊少年マガジンへ移籍し「泣くようぐいす」「平成義民伝説 代表人」を連載。ヤング誌での連載は本作シリーズが初となる。
内容は、破天荒な高校生・佐藤十兵衛が腕っ節の強さや策略により、喧嘩や格闘を繰り広げるというストーリー。
序盤においては、主に「喧嘩」という形で戦いが行われているが、物語の後半に差し掛かってくると、テレビ中継をされるような公の「格闘」へと舞台が推移していく。
ジャンルとしては、異種格闘(あるいは総合格闘)漫画に分類されるものの、戦闘場面の殆どが、ルールありの格闘技ではなく、ルールなしの喧嘩に近い描写のため、より厳密に表現するのであれば、タイトルどおり喧嘩漫画と呼称すべきだろう。
本作の見所は幾つか挙げられるが、一番大きなものは、作品のテーマそれ自体である。
主人公の佐藤十兵衛を除くと、大半の登場人物が格闘的な意味での出自を持っており、例えば、フルコンタクト空手、ボクシング、古武術、柔道、合気道、相撲、変わった所では軍隊格闘、プロレス等多岐に亘る。
数多くの格闘技・武道が登場する理由は、作中で度々用いられ、かつ、作品の主要テーマとなる「最強の格闘技は何か!?」という言葉。この言葉に全てが集約されていると言えるだろう。
これは格闘技ファンであれば、誰もが一度は疑問を抱いた内容であり、恐らく今後も永遠に結論の出ない問いである。
それを知った上で、著者が作品を通じて、改めて格闘ファンに対して広く問いかけている設問であり、特に第一部最終巻となる24巻では、異種格闘トーナメントという形で、著者の中での「最強」が描かれようとしている。つまり、上述した格闘技・武術を含めたその達人たちが、最強をかけて戦うのだ。
本番の戦いは、今後再開が期待される第二部において描かれる見込みであるが、本作を好んで読む者にとっては、どのような解が導き出されるのか実に興味深い。
また、別な切り口で本作の見所を挙げるとするならば、主人公・佐藤十兵衛とライバルであるヤクザの用心棒・工藤優作との因縁もそうだ。
数多くの人物が登場する中で、格闘的な出自を持たない主人公とこの工藤優作は明らかに異彩を放っている。
作品の中で「最強の格闘技は何か!?」と問題を投げかける一方で、格闘技ではない「喧嘩」代表の二人が雌雄を決しようとしている姿は、主要テーマとは真逆の対立軸になっている。
もしかすると「最強の格闘技は何か!?」というテーマがメインであるというのはミスリードで、実は主人公と工藤の戦いこそが主題なのではないかと、考えを巡らすことも出来る。
少年誌では描けない生臭い描写が目立つ部分でもあるが、その灰汁の強さは作品を強く印象付けるアクセントになっている。
なお、本作において特徴的な点は、上記格闘描写だけではなく、下ネタやブラックユーモアもその一つに数えられる。
著者の過去の連載作品に共通する要素であるが、少年誌で多くの伝説を残してきた木多作品らしく、下ネタ・ブラックユーモアに割かれるページ数が尋常ではない。単行本化する際に、わざわざ書き下ろして追加するほどなので、著者のこだわりの強さを感じる。
特に多いのが風刺表現。格闘パートに挟まれる形で、『名前が別人なだけで明らかに実在人物がモデルのキャラクター』によって、実際の事件や不祥事についての風刺表現が多用されている。
幸い「平成義民伝説 代表人」の様に、発禁処分レベルの描写は今のところないものの(きわどい表現は散見されるが…)、まじめなだけの格闘漫画を描くつもりはない、とでも言いたげな著者の姿勢は、買っても良いかもしれない。
上述の見所・特徴が一つの作品にごちゃ混ぜになっていることが、本作の一番の特徴としても嘘にはならないだろう。
それでいてまとまりがあるというのは、異様なことではあるが、面白い点だ。
なお、本作の難点を挙げるとするならば、少年誌ではなく青年誌ということで、グロテスクな描写が少なからず含まれている点だろうか。
連載誌であるヤングマガジンにおいては、本作よりも余程グロテスクな描写の作品があるので、殊更強調すべき点ではないが、敢えて挙げればそれくらいだ。
余談であるが、本作と同様のジャンルの漫画作品を挙げてみると、「ホーリーランド(白泉社)」「グラップラー・バキ(秋田書店)」シリーズ等が当てはまる。小説作品では夢枕獏の「飢狼伝」シリーズもそうだ。
ただし、徹底的に主人公に焦点をあて、主人公の周辺から格闘技の真価を探るという手法を取った上記作品とは違い、「はじめに格闘技ありき」という本作の描き方は、従来型の格闘漫画とは異なる作風といえる。
上記3作品も大変面白いが、それとは違う味わいを楽しめるという点で、個人的には、本作は一押し作品の一つだ。
評するに、本作は異色作である。異様ですらある。純粋に格闘漫画と表現するにはダークな面が多い。
しかし、テーマ性がある。通り一遍の凡庸な格闘漫画にはない読み応えがある。
なにより格闘技ファンならずとも面白く読める。
過去の木多作品のファンにとっては、一部作風が異なるように受け止められることもあるかもしれないが、そういった人も含めて、一読の価値はある作品。
特に「最強の格闘技」という単語に関心を持った人にはマスト。
2020/06/03 18:26
工藤優作
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻で、喧嘩を生業とする工藤優作が登場する。
工藤に対して、どのように十兵衛が戦うのかに注目してほしい。
2020/03/21 22:09
煉獄
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻で、文学と十兵衛は進道塾の秘技の煉獄をパクろうとする。
そして、文学の父の無一にも注目してほしい。