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4件
藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出
著者 藤子・F・不二雄(著)
大人向け連載の2大傑作を豪華カップリング
さえない中年男がある日突然スーパーマンに!? 落ち目の熟年漫画家が若き日の自分にタイムスリップ!? 藤子・F・不二雄の作品群では他に例のない大人向けの連載作品「中年スーパーマン左江内氏」と「未来の想い出」を、ぜいたくに1冊にまとめてお届けします。『週刊漫画アクション』、『ビッグコミック』掲載作品。(解説/本多健治)
藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出
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藤子・F・不二雄大全集 29
2016/10/25 15:37
普通の中年男性が…!?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通の中年男性がスーパーマンに!?
美人局が出たり、ラストとかもそうですが、大人向きですね。
パーやんがちらっと登場するのもうれしかったです。
「左江内氏」のほかに「未来の想い出」も収録されています。
おもしろかったです。
藤子・F・不二雄大全集 29
2016/09/30 18:15
スーパーマンになっちゃった!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アリッサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ごく普通の中年のサラリーマン左江内氏。
でもある日超人になれるスーパー服をもらって…。
大人版パーマンといえるこの漫画
日常の問題に対し、時に華麗に活躍、時に心を傷つけられる、
純真な左江内氏の肩に手を置きたくなります。
そんな大人向けの漫画に出れちゃう、最終話に出るゲストキャラ最高です!
もう1つの話「未来の想い出」も必読です。
藤子・F・不二雄大全集 29
2012/09/16 22:41
スーパーマンの3条件
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日、スーパーマンを襲名することになってしまった万年係長の左江内(さえない)氏。
その活躍を描く「中年スーパーマン左江内氏」
一緒に収録されているのは、マンガ家を目指し、上京してからの約20年間を繰り返し生き続ける男を描いた「未来の想い出」
「中年スーパーマン左江内氏」は、ある日、突然、スーパーマンになった、という点では「パーマン」を連想させる。
が、この作品でスーパーマンになったのは、年下の上司がいる中年の万年係長。
スーパーマンを襲名することになった理由も、次の3条件を満たす人物であったため。
その条件とは
1.最大公約数的常識家
2.力を持っても大それた悪事のできぬ小心さ
3.ちょっと見、パッとしない目立たなさ
この条件は代々のスーパーマンが後継者を選ぶ際の条件として言い含められているらしい。
左江内氏は、スーパーマンを継ぐという話を最初は(当然)断る。
その時の先代スーパーマンのセリフがふるっている。
「(スーパーマンとしての仕事は、会社の仕事との兼ね合いで)テキトーにやればいい」
「スーパーマン一人がいくら頑張っても、この世の悪は根絶できっこない。
カバーできる範囲はタカがしれているので、昼休みとかトイレのついでにちょこちょことやればいい」
思わず力が抜けてしまうが、「この世の悪は(力で)根絶できる」と勘違いした某宗教団体や自称「世界のリーダー」の某国がしでかした事と比べると、はるかに柔軟な考え方とも言える。
藤子・F・不二雄のスーパーマンネタの短編は
「ウルトラスーパーデラックスマン」
「わが子、スーパーマン」
の2編がある。
どちらもブラック・ユーモアの作品で、今にして思うと、両作品の主人公は「3条件」のどれかが欠けていた。
左江内氏でさえ、一度だけイライラのはけ口にスーパーマンの力を使ってしまった事があった。
しかも、その時、暴力の快感に酔ってさえいた。
(すぐ我に返って反省したのが左江内氏らしいが)
「大きすぎる力」は、人を狂わせてしまうのだろう。
・・・とすると、スーパーマンが後継者を選ぶ時の「3条件」の意味するところは、意外に奥が深いのかもしれない。
ちなみに最終回で、左江内氏は自分のやっている事に疑問を持ち、悩んでしまう。
が、それを救う特別ゲストとして「あの人」が登場する。
「あの人」の
「百人寄れば、百の正義がある」
という一言に左江内氏はショックを受けるが、実際には、その通り。
全体的に、オブラートに包んではいるが、チクッと皮肉の効いた作品、という印象を受けた。