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桜~穢され散らされた桜
どこか影のある謎めいた熟れ頃の美女たち。彼女たちに待ちうける試練と、隠された過去の真実に悩み奔走する男たちの人間模様を、淫らで妖艶なタッチで描いたオムニバスコミック。彼女たちが最後に手にするのは、壮絶な人間地獄か、純愛か!?
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桜~穢され散らされた桜
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2016/08/24 18:29
骨太なストーリーが必ずしも官能的に結びつくとは限らない
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投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの『桜』はヒロインの名前であり、他にも花に由来した名前のヒロインが個別に登場する4編のオムニバス作品である。花の儚さや煌びやかさに例えるがごとく時に理不尽な薄幸物語が骨太な重厚さで描かれており、勘違いやすれ違いから生まれる憎悪と真相が判明して結ばれる相互理解の晴れやかさが絶妙なコントラストを放っているのは原作付き作品らしいところ。多少の都合の良さはあるにせよ物語としては上質と言えるだろう。
こうしたテイストにはぴったりな仄暗さと妖艶さを纏う作画が官能面を担っているのだが、ついつい物語を追ってしまうせいか、その良さがイマイチ発揮されていないと言うか、悪くないのだけれども何ともビミョーな印象にもなってしまうのが実に残念。
物語のテイストと官能面の反りが合っていないと言えばいいのだろうか……説明が難しいのだが、小説ならば読み応えある短編集になっていたようでもあり、かといって圧倒的な色気を放つ作画それ自体には何の問題もないため、その相性に違和感があると言えばいいのだろうか……う~む。