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2件
羽ばたき Ein Marchen
堀辰雄の傑作少年文学『羽ばたき Ein Marchen』を壮麗にコミカライズ。
二人の少年――ジジとキキをめぐる美しく残酷なおとぎ話。
“ジジは普通の餓鬼大將とちがつて、ただ誰よりも腕力が強いだけではなく、それと同じくらゐに誰よりも美しかつた。その慓悍な眼ざしと、その貝殼の脣とが、他の仲間たちの上に異常な魅力をもつてゐるのだ。ジジは彼の貧乏なことをも彼の魅力の一つにしてゐるやうな少年だ。”
“ジゴマのジジをキキといふ少年が追ひかけてゐた。キキは身體の小さなくせに、頭の大きい少年だ。そのとき、突然ジジが石につまづいて、はげしく倒れた。そして死人の眞似をした。するとキキは、彼を捕縛すべき警官の役割を放棄して、ジジの肩に手をかけながら、女の子のやうにやさしく聞いた。
――ジジ、どこも怪我をしない？ ”
原作小説と鳩山郁子の描き下ろしあとがきのほかに、文筆家・長山靖生氏による堀辰雄が生きた時代と本作の作品世界を楽しく学べる解説文も収録。
『羽ばたき Ein Marchen』という名作を多角的に楽しめる一冊。
羽ばたき Ein Marchen
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羽ばたき Ｅｉｎ Ｍäｒｃｈｅｎ （ＢＥＡＭ ＣＯＭＩＸ）
2020/07/16 12:07
いまいちだった
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：K - この投稿者のレビュー一覧を見る
鳩山郁子さんの本は全て持ってます。難しいので何度も読み返し少しずつ分かっていくのが何とも言えないです。割りと今回のは簡単に読めたと思っても、何度も読むと分かってなかったり。
数年に一冊しか出さないので今回も楽しみにしていました。原作付きなのもどんな風になるのかと。
しかし、内容がいつもと違って難しくない。何度か読み返しても理解出来ている。
何度も読み返していくごだいみが無い。
これで又、数年待つの？
正直ガッカリ。
ストーリーもそんなに面白くありませんでした。鳩山郁子さんが考えたストーリーの方がずっとずっと良いです。
鳩を題材にしたい作者はこの原作を漫画にしたかったと思いますが、上手く行ったと思えません。
早く次回作読みたいです。。
2024/06/22 08:42
飛翔
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：otr - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末に原作小説が付いているのが有り難い。なにせ堀辰雄は有名でも、普及している文庫本には『羽ばたき』は収録されていない。
原作がファンタジーとして素晴らしいのはもちろんのこと、これを如何に漫画というかたちに変換していったのか、鳩山郁子の腕前を感じ取れます。
解説も充実していて助かります。『魔女の宅急便』に繋がる作品だったことは私も初耳で、広く受け取れば「飛翔」というモチーフへの意識がジブリ作品にも繋がるものだったのだろうか。
