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大上明久利作品集 KILLER QUEEN
著者 著者:大上明久利
たったひとりの親友を失った刑事・リアナは、
己の正義に従って、復讐という名の悪に手を染めようとしていたーー。
74ページの長編ノワール、表題作「Killer Queen」をはじめ、
機械の箒を駆る魔女を描いたデビュー作「Hexenhammer」。
のっぽなウェイトレスのトホホな日常を描く「Tall Boy」など、
バラエティーに富んだ全8編を収録。
『極東事変』で注目を集める、気鋭の新人・大上明久利の
デビュー作から、最新の短編に至るまでを、余すことなくお楽しみ頂けます。
全240ページ、カラーイラストも収録。
濃ゆーーい1冊!
大上明久利作品集 KILLER QUEEN
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KILLER QUEEN 大上明久利作品集 (HARTA COMIX)
2020/07/31 00:59
引き金に指を掛けて彼女は微笑んでいる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:左京 遥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙が性癖に刺さったならば、ジャケ買いして正解。
書き込まれた銃やメカ、背景につい目を奪われがちだが、対照的にシンプルな造形のキャラクター達が浮かべる一瞬一瞬の表情に心奪われる。
表題作からタイトルをつけたが、特に大ゴマが用意されているわけではない。この主人公が微笑む画は瞼の裏に焼き付いて離れない。
セリフまわしは気取らないものだが、それゆえに一層、各物語の見せ場の画が際立つ。
見せ場を描くための物語作りという印象で、起伏はあまりなく淡々と進む。
同作者の『極東事変』は、魅力が前面に押し出されている印象で、この短編集はその前段階。テンポ感はやや薄いと感じる。
結末は皆が皆、甘いわけではない。
人は呆気なく死ぬ。
武器を手にしたならば、その結末は半分死、半分生ということなのかもしれない。