叔母との夜
著者 深草潤一 (著)
大学生の翔太は、夫を亡くして仕事に復帰した叔母・真希子の娘を預かり、保育園のお迎えと留守番をしている。真希子とは子供の頃に一緒に入浴したり、可愛がってもらった記憶があり、...
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叔母との夜
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商品説明
大学生の翔太は、夫を亡くして仕事に復帰した叔母・真希子の娘を預かり、保育園のお迎えと留守番をしている。真希子とは子供の頃に一緒に入浴したり、可愛がってもらった記憶があり、憧れの思いを抱いていた。ある晩、酔って眠ってしまった真希子に対してHないたずらを試みるが……。悩ましき青い葛藤を描く書き下ろし官能エンターテインメント。
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叔母をメインヒロインとした最高峰の1冊
2017/02/21 17:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
官能小説において叔母(母の実妹)をメインヒロインとする作品はこれまで多数輩出されてきたが、その中でも個人的には最高峰の1つに数えたい作品である。幼い娘を抱えながら亡夫の一周忌を控えた未亡人でもあり、早くも職場の男から求愛を仄めかされる美貌と貞節を湛えながら、その実は欲望に忠実な蠱惑さをも併せ持つ魅力がしっとりと描かれている。そして、そんな叔母を奪われたくない甥っ子たる19歳の主人公が迫ることで淫靡さが加わっている。
36歳の叔母【真希子】の他にサブヒロインとして共に33歳の職場の後輩女性が2人ほど出てくる(1人は転職して元後輩)。主人公が幼い頃に会ったこともあるという間柄で、真希子には内緒で成長した主人公を愛でつつ2人がかりで指南と称した、半ば搾り取るような淫らさを見せているが、同時に真紀子の周辺情報を主人公から聞かれ、それに推測含みで答えている。
つまり、真希子への求愛を目論む男とも職場繋がりだった彼女達の話に煽られたことが真紀子へ迫る決定的な要因となるのだが、それ以前に酔って寝入った真紀子に主人公が悪戯する場面もあって、それは真希子がオンナを呼び覚まされる要因にもなっている。そうした心持ちが当初はすれ違いながらも次第に絡まり合う形で展開されるにあたり、事前に動機付けをしっかり整えるのは深草作品らしい手堅さと言える。
あくまで甥っ子であり、姉の息子である主人公から迫られた真希子は戸惑い、抗うのだが、その動機が男の存在への嫉妬心に因ることもあって次第に抵抗が弱まってしまい、搦め捕られるように昂らされてしまう(後輩女性2人の指南が活きている)。その官能描写は興奮度が高く、一度では満足しない主人公が後に再び求めた際には娘が起きてしまう偶発も演出に加えて淫猥度を高めている。抵抗しながらも感じてしまい、最後は思わず求めてしまう真希子の反応が実にいやらしい。
そして、これは真希子と主人公との前半と言えるものであり、後半では別の顔が見えてくる。そんな官能的な奥深さが本作にはある。
亡夫の一周忌に関連して終盤は舞台が実家の温泉宿に移るのだが、ここで真希子が積極的な行動を見せる。この豹変を真希子の実に女性らしい一言で示すのはさすがと唸ってしまうところだが、ここには破廉恥な関係へと至ってしまった相姦の憂いを自力では解決できなくなった真希子の諦念と開き直りを見るのと同時に、それでも一度覚えた愉悦には抗えないオンナの業の深さが感じられた。
この転換から始まる真希子と主人公との後半では露天風呂付きの空き部屋に侵入して密戯に及んだり、人目の心配を興奮に変えて貪り合ったりというエスカレートが見られる。当初とはまるで別人にも見える真希子の変化が官能小説としての物語性と官能美に凝縮され、珠玉の退廃的淫猥さとなって輝いている。
叔母の顔、母親の顔、そしてオンナの顔を見せる真希子の一定の節度もあって結末も含めた2人の行方にはやや曖昧な印象を残すが、主人公の勝利に見える反面、そもそも相姦の2人が進む道は成すがままでしかないことを示唆しているようでもあった。