面接試験、その前に。
2005/10/09 21:10
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語に関する本の多くが、言語学者によって出されているが、この本の著者は学者ではないためか、身近で分かりやすく親しみが持てる。
まず、題材をテレビの表現に重点を置いているのがこの本の特徴である。考えてみれば、日常生活で最も多く接している日本語は、テレビやラジオから流れてくるものという人が多いのではないだろうか。人間は、母親から口移しに言語を学ぶと言われてきたが、現代日本ではテレビの影響のほうが大きいと言える。そんなテレビに頻繁に登場する気になる日本語(言われるまでもなく、確かに最近のアナウンサーの知的レベルは…)を解析しながら、言葉遣いだけでなく、テレビの見方も教えてくれます。
第4章「若者言葉の味わい方」では、とかく評判の悪い若者の口のきき方ですが、「こうした若者言葉をたくさん使う若者は、余り使わない人に比べて、自己主張能力、すなわち、自分の言いたいことをきちんと相手に伝える力を強く持っている」という研究結果が述べられ、単に間違っているとか耳障りだとか言うのではなく、どのように若者に言葉を指導していくとよいのかのヒントになります。
そして最終章で、アナウンサーとカウンセラーの両方の経験を生かして、上手なしゃべり方を伝授してくれています。この本が楽しめた人は、続編『そんな言い方ないだろう』も、どうぞ。
言葉遣いのほう、よろしかったでしょうか?
2004/03/14 18:17
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投稿者:yurippe - この投稿者のレビュー一覧を見る
話しコトバに敏感になれる一冊である。
昨今、日本語本のブームであるが、本書は日常のフランクな「話し言葉」を扱ったものだ。
アナウンサー暦30年、という話し言葉のプロフェッショナルである著者が教えてくれる、数々のアドバイスは貴重だ。言葉遣いが乱れてきた、と感じたらその都度読み返したい一冊である。
また、日常にジワジワと浸透している若者コトバを、ただけなすだけでないところも好感度が高い。
■〜のほう ■ぶっちゃけ ■〜みたいな ■ビミョー ■〜とか ■〜系
■私的(ワタシテキ)には〜 ■よろしかったでしょうか ……etc.
などなど、年配者達の眉をひそめさせてやまないこれらの言葉も、著者は頭ごなしに批判するのではなく、若者達の心理分析をしつつ新しい話し言葉の潮流を解説している。
間違った言葉遣いの指摘、正しい話し言葉のススメをしつつも、ヘンな言葉、違和感のある言葉、時代の文脈で生まれ出た新しい言葉もきちんと評してくれているのだ。もっと、自分もコトバのアンテナを立てて行きたいなぁ、と感じさせてくれた一冊だった。
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おもしろく読ませてもらった。実践できそうなことがたくさんある。
問い合わせに対する編集部の対応も良かった。
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新書は読まず嫌いでした。読みやすいし考え方に共感できた。まあ聞き方が重要なんて前から言われてたような……?私は「モモ」で教わりました。
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今読んでる本。『なんだかおかしいよね?』と思っている言葉遣いがなんでおかしいかが、すっきりすること、多々アリ。
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司会者として、有名な筆者
アナウンサーならではの言葉の細かい指摘は
なっとく。
生活するうえで、言葉づかいも大事。
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しゃべりのプロであるアナウンサーの著者が、日常よく誤って使われている日本語を糾弾。
確かに最近、日本語の乱れが酷すぎる。
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最近の若者だけじゃない。大人や、アナウンサーまでもがついつい間違って使ってる言葉や、気をつけなければいけない言い回しなど、正しい口のきき方について書かれている本。「頭がいい人〜」同様やってはいけない例を知って、反面教師にするための本。
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考え直してみると、色々間違った言葉使いやらあいまい言葉を使ってるんだな……と思い知りました。質問の仕方のコツなんかも納得。話し方だけでも頭良く格好良く聞こえるように頑張ろう。
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文化放送の元アナだからこそ、日本語に大変厳しく、読んでいてきがひきしまる。思います症候群とか、ウケた。
とてもいい。
ホント、冒頭に記述してあるように、読み終わった後には自分の口のきき方を見直すよな。メタ認知。
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うん!!凄い面白かった!!
新書は、著者の個人的な意見にすぎない(と思っている)から
こういう視点やモノの考え方もあるんだなっていう
材料だと考えています。決して鵜呑みにするべきものではなくて
それをもとに、自分がどう思うかの参考にしよう、っていうね。
だけど、著者のいうことに、ほぼ賛成。ほぼ同感。
納得したり、ハッとさせられたり、感心してしまったり。
役に立つだけじゃなくて、楽しめるから
ぜひ読んでみてはいかかでしょう。
日本語を話す日本人として、また
今の時代を生きる現代人としての言葉に
改めて注目してみませんか??
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第1章については共感する部分が多かった。段々と共感できない部分も増えていった。しかし、現代のことばについて少し考えてみようというきっかけになる本だと思う。若干、言い回しや内容的に気に入らない部分もあるが、全体的には読みやすく面白かった。自分の話し方の反省もできた。
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・ 言葉に敏感になる.
・ 言葉を発する前に考える必要性を感じる.
・ 質問に敏感になる.
・ 腹式呼吸の大切さ
・ 発声練習と腹式呼吸の組み合わせ
・ 良い質問と悪い質問がある.
・ 話しを聴く時は,親身になって話を聴く.
・ 相手の話を繰り返して,話しに興味を持っている事をアピール.時にはその話しを要約したり,別の言い回しで繰り返したりすることも効果的.
話すことの難しさを再認識した.県職員は一般の人よりもたくさんの人と話す機会がある.住民・政治家・業者等,それぞれ話すべき内容,相手との立場も違い,気をつけるべき点は異なる.この本を読んで共感したのは,
・良い質問と悪い質問があるということ
・相手は質問によって自分の評価をするということ
だ.
なんとなく把握していたことではある.しかし,全然実践できていないと思う.以前,大学教授と一緒に仕事をしたことがある.その時に空港から事務所まで教授と同じ車に同伴したのだが,その時の質問がまずかった.教授の事を全く知らないような質問をしたのが特にまずかった.
人に興味を持つこと.そして親身になって質問すること.興味が持てなかったり,嫌いな人が話しをしたりする時はわざと興味がないような顔をするときがある.それを直そうと思う.気持ちは共感するもの.自分がわかるように相手もそれをすぐに気づくもの.相手は馬鹿じゃない.どんなときにも誠実に親身に話しを聴くように心がけたい.そして,自分の欠点,「打ち解けにくい」性格を改善したい.
具体的に実践すること
・ 腹式呼吸と発声練習をして魅力的な話し方ができるようにする.
・ 発声→あえいうえおあお,おあおえういえあ
・ 言葉の微妙なニュアンスに敏感になれるように,読書するとき,人と話すときに注意を払う.
・ 自分の意見をもっと出すことを心がけたい.今は良い意味,悪い意味,期間限定の付き合い.自分を高めながら,深い関係を築いていきたい.
良い聴き方
・ まず相手が話し始めたら「どんな話だろう、楽しみだな」という感じを態度で見せます。体全体を使って聴こうとしてください。具体的には顔を上げ相手の目を見て、姿勢を正しく身体をしゃべり手のほうに向けます。身を乗り出す、というのはちょっとやり過ぎかもしれません。密談をしようというのではないのですから、リラックスした感じはキープしておきましょう。まちがっても身体を後ろにそらせたりしてはいけません。
・ 相手の目をじっと見つづけるのも、まったく目を合わせないのもいけません。要所要所、驚いたり、共感したりしたところではしっかり相手の目を見て、強い関心を表しますが、それ以外は適度に視線を合わせたり、はずしたりします。通常は顔全体をリラックスさせわずかに穏やかな笑みを浮かべるぐらいの気持ちで、面白いときは目を細め、口角を引き上げ、悲しい話には神妙な顔をし、怒る時は顔に力を入れて眉を上げる。こんなこと言われなくたってみんな自然にやっていることかもしれませんが、改めて意識してみると表情が豊かに��って、相手はより「聴いてもらっているんだ」という実感がもてるものです。
・ 視線を自然にはずすのに役立つのは「うなずき」のしぐさです。相手が、ここは是非わかってほしいと強調するところでは頭を大きく上下させ、軽い同意を求められたような場面では軽く頭を小刻みに動かす程度で十分です。過ぎたるはおよばざるがごとし、過剰なうなずきは相手をせかせるようで逆効果です。共感の度合いに合わせるというのが理想です。
・ 身振り手振りはしゃべり手が使うもので、聴き手は余り使いません。ただ相手の話を要約して繰り返す技法を用いるときは、一瞬しゃべり手に成り代わるのですから身振り手振りが入っても自然です。相手が話しているときに、意味も無く手や足を動かしたりするのは良くありません。貧乏ゆすりはもちろんだめ。腕時計を見るしぐさは「もういい加減しゃべるのをやめてくれ」というサインを相手に送るのと同じです。どうしても時間が気になるようでしたら、さりげなく回りにある時計、パソコンやビデオのデジタル表示、相手の腕時計、手元に置いてある呼び出し音をオフにしてある携帯電話等々を、うなずいた時に相手に気づかれぬようちらっと見るようにしましょう。次の予定がある時は最初にその旨を伝えておき、この場合は堂々と自分の時計を見て「まだ十分間あります」「あ、そろそろこのへんで」とはっきりと告げた方がフェア-な感じがします。
良い聴き方・バーバル編
・ 変な間があいてしまわぬように、相手の言ったことを繰り返して面白がる、「繰り返し技法」をマスターしてみましょう。これまでも述べたとおり、良い聴き方とは「無構え」で「受容的に」声を含めた身体全体で相手のしゃべりに耳を傾けることです。そして「私は今、あなたの話を興味を持って聴いていますよ」というシグナルを相手に送りつづけることだということも繰り返し申し上げてきました。「うなずき」はその代表選手ですが、声に出して、言葉にして「聴いていますよ」というシグナルを送る代表的な手法が「繰り返し技法」です。
これは、「うなずき」や「あいづち」と併用されることがふつうですが、「うなずき」や「あいづち」よりはっきりと言葉を口に出して相手に伝えるのでバーバル、言語的な表現と呼ぶのです。
A「うちの会社の社長がどうしようもないばかでね」
B「ほー、社長がばかなんだ」
A「そう、おおばかやろうなんだよ」
Aさんは友達のBさんが、自分の発言を手短に繰り返してくれたので、「受け止めてもらえた」という安心感から気持ちよくしゃべりつづけることができています。
これをBさんが「どうして」とか「そんなことないだろ」と言えばAさんは疑問に答えようとあせったり、反論に気分を害したりして、その後の会話はギクシャクしてきます。「よく聴く」とは、相手の気持ちになって肯定的に相手の言うことを受け止めることですから、話の腰を折ったり頭から否定したりというのは避けるべきなのです。相手の言い分に賛成か反対かは話を全部聞いた後で判断すべきです。まずは相手の言い分を全部丸ごと最後まで受け止めることです。そのために有効なのがこの繰り返し技法なのです。
ただし、これも同じパターンを繰り返すと単な��オウム返しになって、言われているほうは真剣に聞いて貰っているというよりかえって馬鹿にされているのではないかと疑心暗鬼になる恐れもあります。
これを避けるには、もう少し高度なテクニックを使います。
「そう、おおばかやろうなんだよ」
とAさんが言ったら、
「おおばかやろうなんだ」
と、言葉そのものを繰り返すのでなく、
「そりゃまいっちゃうよな」
とAさんのその時の気持ちを繰り返すという方法です。この一言でAさんはBさんに感情を共有してもらえたことに満足して、さらに気持ちよく話しつづけられるのです。
「業績絶好調のトヨタがベアゼロなんだからうちはマイナスにするなんてこと言い出したんだぜ」
というAさんの言葉に、以下のような方法も有効です。
「えー、ベアマイナス?!」と、Aさんの発言の一部を繰り返す技法。
「あの大トヨタを引き合いに出してベアマイナスなんていっちゃうわけ?」とAさんの発言内容を要約したり、別の言い方にしたりする技法。
「要するに、時流に乗って賃下げしちゃおうという魂胆なのかな」と、Aさんの発言内容を要約し、別の視点を加えて疑問形にしながらAさんに振り、Aさんに「そうなんだよ」と言わせる技法。
これらの繰り返し技法を適切なあいづちと適宜組み合わせることで、話しては「よく聴いてもらっている」実感をもてるのです。
・ 相手の話に関連させて話を続けることも大切です。一所懸命話をしているのに、相手がそれとは全然関係ないことを話し出したら、こちらの言っている趣旨が通じていないのかと不安になったり、不愉快になったりしてしまいます。会話は言葉のキャッチボールですから、相手の投げた言葉をうまくキャッチしてから投げ返すのが理想です。それには相手の話に関連させながら自分の話をしていく技術が必要です。何度も言うようですが技術ですから練習すればいくらでもうまくなれるということです。
この技術は、いわば「繰り返し技法」の応用です。相手が一番言いたいことを表しているキーワードを発見して、その言葉引き取って「そう、今君が言った○○、これなんだけどね。こないだその○○を調べようと思ってネットでみたらさ、これがびっくり。じつはね」というように話題を展開する方法です。相手の発した言葉を接着剤にして自分の話を切り出せば無理なく会話が続いていきます。
「でも逆に言うとさぁ」「てゆうかぁ」という枕詞で相手の話に関係なく自説だけだらだら話し続けようというスタイルは相手をいらいらさせてしまいます。
また、相手がかつて言っていたことにうまく触れながら話を広げていくのも一つの方法です。
「今聞いてて思ったんだけど、こないだ君が言ってた○○、あれがここへ来て効いてきたんじゃないかな。うちなんかでもね」という具合に、過去に相手が話題にした言葉を接着剤にして自分の話を展開させるのであれば無理な感じがしません。
二人の間の接着剤となる言葉や感情をうまく見つけ出すのがコツです。
・ 相手の名前を意識的に入れていくことも大切です。
第2章でも触れたように相手の名前というのはなににも増して重要なキーワードです。
私程度のア��ウンサーでもたまに、街で声をかけていただくことがあります。ありがたいことです。しかしそんな中には「梶山さん(私は梶原だ)いつもテレビで見てます(だいたい、いつもは出ていない)」「藤原さんですよね(いいえ)、がんばってくださいね」なんて言われることも結構あって、複雑な気持ちにさせられます。正しい名前をフルネームで覚えていてくれる人はそれだけ私にとっての「良い人」になってしまうほどです。自分の名前を言ってもらうと、それだけで自分の存在が認められような感じにさせられるほど名前は重要なのです。懐かしい人にばったり出くわしたに名前が思い出せないばかりに、微妙にかみ合わない会話になって、その後の再会を約束できなかったりということがあるものです。
ラジオでよくご一緒させていただいた山本晋也監督は相手の名前を忘れてしまった時の秘策を教えてくれました。
「お宅名前なんてったっけ」
「え、ああ、山田ですけど」
「何いってんの山ちゃん。上の名前なんか知ってるよ。下の名前」
「ああ、五郎です」
「そうそう、山ちゃんは五郎だ、五郎だ」
なかなかうまいもんです。
田中角栄元総理の秘書だった早坂茂三さんは演説も日常会話も名人クラスのしゃべり手ですが、その特徴は、ここぞという時相手の目をしっかり見つめて名前を言うんです。
「そこでだ。いいかね、梶原君」「うんそれだよ梶さん」。場面に応じた自在な呼びかけ方に思わず身を乗り出さざるをえないほど話に引き込まれてしまいました。「おやじ、おやじ」と慕われた田中元総理も名前を覚える名人だったようで、それが総理にまで上り詰める大きな武器の一つだったのではないでしょうか。
・ とにかくめんどうくさがらず、まめにしゃべることをこころがけてください。しゃべるというのは普通は相手のいることです。会話を交わせば、しゃべるというアウトプットと同時に、いやでも聴くというインプットも行われます。ですから、これまでより二割多くまめにしゃべれば二割多くの情報も集まってきます。畳の上の水練では身につかなしゃべりの技法も実践を経ることでますます向上します。しゃべるのも、聴くのも技術が必要です。その技術は、磨けばだれでも向上するのです。
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勉強になる話が多かった。
こだわり過ぎなのでは?と思うところもあったが、
言葉を使う仕事をしている人の話だからこそ、
聞く耳を持とうという気分になった。
プロの書く本なので、もう少し「答え」を教えて欲しかった。
著者の信じる正解は何なのか、その点についても触れて欲しかった。
周りの使っている言葉が「ちょっと変・・・?」と感じた時に
手にとってもらいたい本。
きっと自分の話し言葉も見直せるはず。
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2010/12/23 読了。
言葉に敏感になりたいと思った。最近就職活動でOB訪問をする機会が多い自分としては、先のことや用意した質問のことを考えすぎてしまうという話に大変共感できた。分かっていても難しい。特に上手な質問で話を広げていけるように、オープンやクローズドクエスチョン、相手がどのように受け取るかを考えながら話せるように心がけていこう。