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電子書籍
ウェブ時代をゆく ――いかに働き、いかに学ぶか
著者 梅田望夫
現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「...
ウェブ時代をゆく ――いかに働き、いかに学ぶか
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ウェブ時代をゆく いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
商品説明
現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために……。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。
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紙の本
著者のススメに乗れない自分が恨めしい
2008/08/30 11:50
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきによれば、本書はベストセラーとなった「 ウェブ進化論」と対になった本である。前書がウェブ時代の意味を書いたものであるのに対し、本書は「その時代に生まれる新しい生き方の可能性」をテーマとしたものだ。
実は、私が本書を手にした時に期待していたのは、「ウェブ進化論」を読んだ時の新鮮な驚きや、現状が整理されて目の前が晴れるような感覚の再来だった。そして残念ながら、そういったものは、本書にはない。
しかし、それは当然である。冒頭のように、本書は前書の続編や新版ではないのだから。私の勝手な期待が叶えられなかったにすぎない。サブタイトルに「いかに働き、いかに学ぶか」とあるのだから、テーマが違うことに気が付くべきだったのだ。
まずここで思考実験。あなたは、航空宇宙工学で熱の制御を専門に博士号を取得しようと勉強中です。就職先として専門を生かせるNASAやボーイング社が考えられるけれど競争は厳しそうです。そんな時、Googleが巨大コンピュータシステムの熱処理の課題を抱えていて、そこに新しい職業が生まれそうだと聞きました。直感的にパッと考えて、NASAやボーイング社とGoogleのどちらを選びますか?
著者は、前者を「古い職業」後者を「新しい職業」として、その人の志向性を試している。2つの職業には優劣は全くない、だた「新しい職業」もあるのだよということを、著者は特に若い人に言いたいのだ。そして「飯を食う」つまり自分と家族を養うだけ稼ぐには、色々な方法があるのだよと言っている。
「新しい職業」にはルールがなく不安定だということで、「道しるべ」のない「けもの道」という言い方を著者はしている。著者自身、1980年代に20才代半ばにしてコンサルタントという「けもの道」を歩き出して今日に至っている。そしてその頃に比べると、知りたいことは「すぐに」「無償で」ウェブで手に入る。今後は、ウェブの世界とリアルの世界の境界に、新しい職業や新しい雇用の形が次々に生まれてくる。だから、自身の時より「けもの道」も歩きやすくなっているはずだ、というわけだ。
本書では、もっと具体的に「けもの道」の歩き方の指南がされている。先ほどの思考実験で「新しい職業」を選んだ人、大組織の中で生きづらいと感じている人、好きなことでやりたいことがある人は、一読をお薦めする。
最後に。著者の強烈な楽観主義はそれだけでも読者を勇気付ける。しかし長く社会人をやって色々なものを見てきてしまうと、「そんなこと言っても..」と思ってしまう。私は「けもの道」には向いていないようだ。
紙の本
坂本竜馬のような
2007/11/18 07:48
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る
性善説をベースとした強烈なアジテーターである梅田の快作だ。
この本はある意味ではウェブの話ですら無い。この本で梅田が語っているのは 21世紀という時代に 人間が 働くということを通じてどのように生きていくのかという 人生論である。ウェブというのは梅田にとっては ある意味でツールでしかない。たまたまウェブというツールで梅田自身が自己表現をしているし また ウェブというツールが自己表現に非常に向いているツールであるというだけの事だ。本書の本質は 「ウェブを使ってどんな仕事が出来るか」というような安易なノウハウ本ではなく 「ウェブというツールを得たこの時代で どう生きるか」という極めて青臭いアジテーションなのである。
例えば梅田が幕末に居たらと想定すると 雰囲気的には 坂本竜馬のような感じではないかとも思う。司馬遼太郎が描く「坂本竜馬」は 非常に楽天的で常に未来を向いて歩いていたような印象が強いが 本書からみえてくる梅田も それに非常に重なる。梅田の楽天家具合も 筋金入りだし 何よりこの時代の明るい未来を強く信じている点が強烈なアピールとなっている。
ウェブという道具に対し 性善と考えるのか性悪と考えるのかで その人の人生が変るような時代だと思う。そんな中で梅田の 底抜けともいうべき性善説には 強く惹かれるのはしょうがないかと自分で思ってしまうのだ。
紙の本
就活中の君にこそ読んで欲しいウェブ時代の人生指南書
2010/02/18 00:38
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トグサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは書評ではなくあくまでも内容紹介です。
あとがきで述べられているように、この『ウェブ時代をゆく-いかに働き、いかに学ぶか』は、ウェブ時代の意味を描いた『ウェブ進化論』と対になった「その時代に生まれる新しい生き方の可能性」をテーマとしている。
そして、志さえ持てば、ウェブは「人生のインフラ」として「個」を大いに助けてくれる。そのことを、出来るだけ多くの人たちに伝えたいと思い、本書を執筆したと明かす。
この梅田望夫氏の真摯な思いは、ストレートに私に伝わり、大いに私を勇気付けてくれた。
この梅田望夫氏のオプティミズム(楽天主義)につなれかれた『ウェブ時代をゆく-いかに働き、いかに学ぶか』は、会社人間である、フリーランスである、にかかわらずウェブ時代という「もうひとつの地球」が存在する時代の新しい生き方を実践している/しようとしている人たちへの応援歌であり、私も勇気付けられました。
また、著者である梅田望夫氏は、小見出しの付け方が上手く、文章も論理的に整理してあり、非常に読みやすい。
<目次>
序章 混沌として面白い時代
第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
第二章 新しいリーダーシップ
第三章 「高速道路」と「けものみち」
第四章 ロールモデル思考法
第五章 手ぶらの知的生産
第六章 大組織vs.小組織
第七章 新しい職業
終章 ウェブは自ら助くる者を助く
あとがき
<内容紹介>
梅田望夫氏は、ネット空間=「もうひとつの地球」が存在すし、ウェブ進化という「産業革命前夜」のイギリスに匹敵する大変化に直面している我々の生涯は「一身にして二生を経るが如し」だという。
そんな大変化をオプティミズム(楽天主義)を基本姿勢に据えて考えるという。
その理由を5つ、提出しているが、ここでは、その2,3を紹介すると、(1)ネットが「巨大な強者」(国家、大資本・・・)よりも「小さな弱者」(個人、小組織・・・)と親和性の高い技術であること。(2)ネットが善なるものを、集積する可能性を秘めた技術であること。(3)ネットがこれまで「ほんの一部の人たち」にのみ可能だった行為(例:表現、社会貢献)を、すべての人々に開放する技術であること、などを挙げている。
そして、そのネット空間の最大の存在がグーグル(Google)であるという。
また、ネットの登場により、学習プロセスを巡って大きな変化がおきつつあるという。
その変化の本質を梅田望夫氏は、羽生善治二冠の言葉を借りて「学習の高速道路と大渋滞」と呼ぶ。
ネットによって、「学習の高速道路」が、あらゆる分野に敷かれようとしている。
ただ、その「学習の高速道路」を走りきったなと思ったあたり(「その道のプロ」寸前)で大渋滞が起こるのだと羽生善治二冠は言う。
梅田望夫氏は、その大渋滞の先をサバイバルする二つの選択肢を主張する。
大渋滞を抜けようと「高く険しい道」を目指すか、高速道路を降りて道標のない「けものみち」を歩いていくか、である。
また梅田望夫氏は、オープンソースの思想と、それを支える先進国のプログラマーの若者たちに新しい生き方の追求を見る。
僕のブログ記事より、僕のブログ記事では、さらに各章の要約が読めます。
紙の本
読者に「ハッカー」への道をさししめす本
2007/12/24 22:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の中心的な思想はヒマネンらの著書「リナックスの革命」におけるような「ハッカー倫理」が今後,世界にひろがっていくというかんがえである.したがって,この本やそれに関連する本を読んでいれば,この本の内容に特別,目新しいことはない.しかし,著者は自分の経験や思考をそこにかさねているので,それだけ迫力がある.自分の生き方を根本的に見直す気がある読者にとっては,よい機会をあたえてくれるかもしれない.