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大菩薩峠(18)
著者 中里介山 (著)
夜ごとに徘徊する竜之助の探索に出た米友が役人に捕まった。近在には一揆の気配が高まっており、その一味と見られた結果だった。お銀様は竜之助を長浜に隠れ住まわせ、お雪に世話を託...
大菩薩峠(18)
大菩薩峠 18 (ちくま文庫)
商品説明
夜ごとに徘徊する竜之助の探索に出た米友が役人に捕まった。近在には一揆の気配が高まっており、その一味と見られた結果だった。お銀様は竜之助を長浜に隠れ住まわせ、お雪に世話を託した。ある夜、二人は湖に船を漕ぎ出すが、漂う船で激情にかられたお雪は竜之助に、死にたいと口走る。お雪にのびる竜之助の腕……。そのころ胆吹山麓ではお銀様が怒りにもだえていた。群がり来る人々は皆、理想どころか、甘い汁を吸おうとするばかりで、夢の王国がぐらつき始めていたのだ……。「恐山の巻」「農奴の巻」を収録。
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紙の本
お雪の惑乱。
2002/07/04 20:37
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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幻想と現実の狭間が混沌としている大菩薩峠。それでも、やはりお若や「イヤなおばさん」を殺害したのは竜之助だったということが明らかになった。
お雪は竜之助と二人で小船で月見をしていたが、自分を殺してくれと竜之助に頼む。彼女の純真無垢なイメージは少しづつ変わってきた。それにしても、お雪の妊娠は現実なのだろうか……。何が現実で、どこまでが幻想なのか……。
折りしもお銀様はユートピアの建設に取り掛かるが、居住する為に集まってきた人間は怠け者ばかり。人間の本能は働こうとするよりも怠けようとするものなのかと、お銀様は憤る。社会主義国家の問題点を介山が提示しているようで興味深い。