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最果ての空 【イラスト付】
公安部外事一課4係×参事官警視庁公安部外事第一課第四係の刑事であり、ウラに属する江波郁彦は、ある日、秘匿追尾していた男に尾行を見破られるという失敗をおかしてしまう。そして...
最果ての空 【イラスト付】
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最果ての空 (SHY NOVELS)
商品説明
公安部外事一課4係×参事官
警視庁公安部外事第一課第四係の刑事であり、ウラに属する江波郁彦は、ある日、秘匿追尾していた男に尾行を見破られるという失敗をおかしてしまう。そしてその日、上司に呼び出された江波は、そこで警視正、篠塚英之からある事件の班員に指名される。篠塚は若くして公安部部長に次ぐ地位にあり、一見穏和だが常に冷静で、なにを考えているのかわからない男だ。江波はある事実から篠塚に反抗にも似た感情を持っており……!? 事件にはできない事件を追う、男たちの静かな闘いの物語! ※本作は過去に配信していた「最果ての空」に挿絵を加えたものです。ストーリーに変更はございません。
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紙の本
人の抱える寂しさは一人分でしかない。けれど、それを理解し納得していることがたまらなく悲しい。
2010/02/12 20:47
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
「エス」シリーズの椎葉の義兄、篠塚の物語。
憎しみを抱いて生きるということ。それを描ききっているといって、過言はないと思う。
BLというジャンルゆえにできるであろう、第3者が強引に他者に踏み込んでいくという荒業で描く、篠塚の屈折した恐ろしいまでの執着、という情念。
ある意味、BLであるのが残念であり、同時にBLだからこそ描けた心情なんだろうと納得する。
「さびしくない人生などあるのだろうか」
周りの人に「一人で生き行くのはさびしいだろう」といわれ、篠塚はそう思う。
どこかで聞いた歌を思い出す。<人は一人分の悲しみを抱え…>と。
どんなに深い悲しみであろうと、さびしさであろうと、それは一人分でそれ以上でもそれ以下でもない。
篠塚は結局、それを体現しているのだろう。
だから、彼はさびしい。悲しい。
…今、そばにいる人を、大事にしたいと思った。
そういう切なさがある良作だった。
紙の本
いばらの道を行く
2009/12/13 22:16
10人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぴえだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんてせつない・・・・・・
読み終えた直後の、最初に溢れ上がってきた想い。
そして、何て不器用な・・・・・・とも次に思い・・・・・・
けれど、それでこそ篠塚なんだなあ、とも思い至り。
「エス」、「デコイ」でサイドキャラクターとして登場している、篠塚を主人公に据えた物語。
キャラクターがすでに出来上がっている状態だったので、BL展開に持っていくのには懐疑的で、どうなんだろう?と思っていた。
読み進めていけば、そんなものは杞憂に過ぎず、ある意味自分の中で、思い描いていた通りだったんだけれども、物語は淡々とうつくしく紡がれていて。
あおるような文章でないからこそ、寂しさが、孤独が、際立って、たまらない心持ちにさせられる。
もうBLとかなんじゃなくて、篠塚という一人の男の生き方のお話だと思う。
人間ドラマ。
そして、警察小説としても、まあ少し軽めかもしれませんが、中々読ませる作品だと思う。
BLというカテゴリなので、そういった表現が皆無というわけではありません。
そういうのを我慢してでも読む価値のある作品だと思うので、ぜひ一度手に取ってほしいです。
紙の本
エス関連シリーズ最終巻
2012/09/04 19:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
この「最果ての空」でエスシリーズ完結です。
本編に出ていた宗近と椎葉も少しだけ出てきます。
二人、仲良くやってるんだなぁと感慨深いですね。
で、この作品の主人公は椎葉の義兄、篠塚。
攻めなのか受けなのか、はっきりしませんが、それでよかったのでしょう。
だって篠塚は誰とも一緒に歩きません。一人です。
篠塚さんらしいですね。
江波との別れのキスシーンはちょっとホロリでした。
神津がしきりに篠塚に「お前が女だったら絶対口説いてる」って言いますが
BL作品なんだけどそういう普通の会話が成り立つこの作品って独特の雰囲気だなぁと思います。
ちょっぴり切ないラストでしたが、読後感は爽やかでした。
これから読まれる方は是非、シリーズ全巻揃えてからお読みくださいね。
紙の本
「エス」の美味しい脇役・篠塚の話。
2015/10/22 04:28
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:海月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「最愛の妻を流れ弾でなくすも、その真犯人はもみ消される。表面上はもみ消しを受け入れ事件解決を諦めたかに見えるが、決してそのようなことはなく、内心に秘めた熱さで我慢強く自分なりに事件の解決を図りながら独り身のまま活躍し続ける」警視庁キャリア。……美味しすぎる!
ということで、このお義兄さんのスピンオフを読みたいなと「エス」を読み終わったら、出ていました、「最果ての空」。そりゃあ買います、ぽちっとな。
で、ここからはネタバレになるのですが。
まさかのくっつかないエンド!!! まじか~、まじですか~。目的に近づきながら共に生きれるパートナーとくっつくんだと思っていたよ私は。更にいえば、他の人とくっつくのを義弟も認める描写が入るものだとてっきり。ほら、BL小説ですし。
いや。でも。うん。
「寂しいよ、とても寂しい」「寂しいと思いながらも、ひとりで生きていくことを選んでいる」
そういえばそういうキャラクターでした。篠塚に、いまさら自分の選んだものを捨てられても拍子抜けしてしまう!
まさかの悲恋ではないのに攻がお話の最初よりももっと孤独にもっと寂しくなるという不思議な結末でしたが、とても素敵なお話でした。
紙の本
エスシリーズ
2018/06/26 17:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:冬みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ最後にこれを持ってくるのは英田先生の力量のなせる業でしょうか。孤高を貫く姿には静かな感動が生まれます。