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弁護士が多いと何がよいのか
著者 浜辺陽一郎 (著)
国は「司法試験合格者3000人」という法律家の大幅増員計画を立て、法科大学院などの新制度を作ってきました。合格者数は徐々に増え、現在は2100人となっています。ところが増...
弁護士が多いと何がよいのか
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商品説明
国は「司法試験合格者3000人」という法律家の大幅増員計画を立て、法科大学院などの新制度を作ってきました。合格者数は徐々に増え、現在は2100人となっています。ところが増えた合格者の質の低下や就職難から、これ以上の増員にストップをかける議論が出ています。
本書の著者はそれに大きな異議を唱えます。「市民社会のトラブル、企業の経営戦略から国の外交まで多くの場面に、本来は法的な考え方で対応すべき問題がたくさんある。しかし現実には、法的に筋が通った解決がなされることは少ない。そうした風土はグローバリゼーションの中で不利に働く」というのが著者の問題意識です。
本書では具体的な事例や、法曹界の実情を織り込みながら、法律の考え方が浸透した「法化社会」をどう作るかを示します。そのなかで企業は法律家をどう活用すればよいかというアドバイスもたっぷり盛り込み、ビジネス上の関心にも応えています。
目次
- 第1章 法的レベルが低い国は衰退する
- ――この内憂外患を乗り切れるのか
- 第2章 ゴネ得、クレーマー、モンスターを許すのか
- ――身近に忍び寄る市民の不条理
- 第3章 競争力に直結した法務戦略
- ――企業法務の後れで起きている大変な事態
- 第4章 「法律が守られない国」をどう変えるか
- ――お役所仕事から法制度まで
- 第5章 法律家をどう育てるか
- ――法科大学院の現場から
著者紹介
浜辺陽一郎 (著)
- 略歴
- 慶應義塾大学法学部卒業。弁護士。青山学院大学法務研究科教授。早稲田大学リーガル・クリニックにおいて企業法務を中心とした弁護士業務に携わる。著書に「会社法はこれでいいのか」など。
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書店員レビュー
法科大学院生の司法試...
ジュンク堂書店明石店さん
法科大学院生の司法試験合格率の低さが取り沙汰されており、
法曹人口を増やすのは、質的な問題もあり、弊害があるのではないか…
というような意見は、司法試験制度改革が叫ばれる度に起きていたものだが、
著者は日本の法曹人口の少なさの為に、もう既に様々な分野で支障をきたしていると、警告している。
より専門性をつけた人材を育て、グローバル競争に勝ち抜く力を伸ばしているアジア諸国に較べ、
日本は圧倒的に国際的法律知識を持つ人材が足りず、
国際競争力を落とすことになっている。
他にも法務に携わる事の出来る人材は企業のみならず、
行政・地方自治関係には、もっと必要であり、
法曹人口が増えることが問題だとする意見に、法律実務面から反論している。
社会科学担当 上山