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メルカトルと美袋のための殺人
著者 麻耶雄嵩 (著)
推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。しかし彼女は間もなく死体で発見され、美袋が第一容疑者とされてしまった! 事件に巻き込まれやすい美袋と、...
メルカトルと美袋のための殺人
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メルカトルと美袋のための殺人 (集英社文庫)
商品説明
推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。しかし彼女は間もなく死体で発見され、美袋が第一容疑者とされてしまった! 事件に巻き込まれやすい美袋と、「解決できない事件など存在しない」と豪語する魔性の名探偵・メルカトル鮎が挑む巧緻な謎の数々。脱出不能な密室殺人から、関係者全員にアリバイが成立する不可能犯罪まで――奇才が放つ、衝撃本格推理集。
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電子書籍
意外と文学的
2018/11/03 23:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くらげ - この投稿者のレビュー一覧を見る
新本格の中でもエッジの効いた作風で知られる麻耶雄嵩だが、意外と登場人物の心理描写は文学的である「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」がその最もたる例で、人の心のエグさがよく出ている。
紙の本
私利私欲でのみ動く銘探偵、メルカトル鮎の事件簿!
2011/12/30 13:11
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、メルカトル鮎という名探偵が出くわした事件を綴った短編集である。
ワトソン役は推理小説家の美袋三条。
彼が本書のストーリーテラーを担っている。
が、名前から推察できるように、
メルカトル鮎は素敵な探偵ではない。
シルクハットとタキシードに身を包み、
自らを「銘」探偵を呼ぶメルカトル。
金が大好きで頭の中ではいつも算盤をはじき、
場合によっては取引(恐喝に近い)もいとわない。
そうやって作った表に出せないコネクションをフル活用し、
興味のある事件にしか首を突っ込まない。
弱きを助けるわけでもなく、
強きをくじくわけでもない。
全ては金と気分の沙汰次第。
なんて人間らしいんだ(笑)。
正直に言おう、わたしはメル(メルカトル鮎)が大好きだ。
しかし、こう注釈が付く。
ただし、実害がない場合に限る。
こんな私利私欲のためだけに生きている人間
(しかも並はずれた推理力と頭脳を標準装備)、
周りにいたら迷惑極まりない。
その証拠に、ワトソン役の美袋はいつも
メルに殺意を抱いている。
美袋くん、君の気持は想像に難くないよ。
いつか本当にメルを殺してしまうのではないかと
本気で心配してしまうほど、大変な目に遭っている美袋。
でも、そのバランスが笑える。
だって、他人事なのだもの。
メルは私利私欲のために動くので、
場合によっては事件を解決しないときもある。
なかったことにしてしまうときだってある。
なので、すっきりとした答えを求めるミステリ読みは
読むべきではない。
また、メルのキャラが受け入れられないひとも
手に取らない方がよいだろう。
何が言いたいかというと、
読む人を非常に選ぶ作品である、ということ。
ハマればハマるのだろうけどなぁ。
紙の本
読みやすいのか?
2024/02/27 17:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の入門として薦められているのをみたことがあるが、シンプルに『翼ある闇』から読んでほしい(『翼ある闇』もミステリを読み慣れた人の方が楽しめると思うので難しいところである)。「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」は評判通り素晴らしい。
紙の本
美袋君が可哀相すぎる短編集
2014/06/20 20:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yami_aru - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一話の心理描写と解決?が白眉。
神の探偵メルカトルの解決はある意味予定調和的で絶対にあり得ないところが面白いか。
残りの話は凡庸。最終話では解説にあるとおりのラストだったら爽快?(美袋君には)