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闇の狩人(下)
著者 池波正太郎 (著)
弥太郎が斬った侍が最期に言い残した彼の本名、笹尾平三郎――過ぎし日の御家騒動は今もなお続き、彼の身に刺客の手が再びのびる。一方、弥太郎を見守る雲津の弥平次にも盗賊仲間の争...
闇の狩人(下)
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闇の狩人 改版 下巻 (新潮文庫)
商品説明
弥太郎が斬った侍が最期に言い残した彼の本名、笹尾平三郎――過ぎし日の御家騒動は今もなお続き、彼の身に刺客の手が再びのびる。一方、弥太郎を見守る雲津の弥平次にも盗賊仲間の争いから危機が迫っていた……。江戸の盗賊をとり仕切るのは誰か。そして弥太郎の過去とは。魑魅魍魎とび交う江戸の暗黒街を舞台に、名もない「闇の狩人」たちの人生を描く長編時代小説。
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紙の本
二つの闇の世界の融合
2003/02/11 11:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:河内の藍影 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『鬼平』の盗賊と、『仕掛人・藤枝梅安』の仕掛人。
交わりそうで交わることのなかったこの二つが、この小説では複雑に絡み合う。盗賊と仕掛人、それぞれの世界の掟、争いが、人知れず巻き起こる江戸。その中に巻き込まれていく、記憶喪失の若い浪人・谷川弥太郎。そして、彼を発見し、彼の命を助ける弥平次。偶然の出会いだったが、時が経ち、二人は江戸でまた偶然出会う、それは闇の世界で…。
池波さんは、下町の人たちの心配りや人情を大切にしていらした方で、作品にもそれがあふれている。「鬼平」の長谷川平蔵、「剣客商売」の秋山小兵衛、そして仕掛人・藤枝梅安。結局3人は自分自身で、分身だと語られたそうだ。
ここに出てくる盗賊の小頭・弥平次も、鬼平や秋山小兵衛のように、懐が広くて、人間が大きい。他人を思いやり、それでいて人につけいらず、ふみこみはしない。そんな池波さんのダンディリズムがここにも語られていて、弥平次も池波さん自身として書かれているのだろうと感じた。